内容説明
日本語の数々の謎が少しずつとけてゆく快感や、雲の中に飛んでいていきなり青空が見える開放感を分かち合いたいと思っている。本書が少しでもそのための役に立つなら嬉しく思います。
目次
日本語の勉強方法は、手書き、アナログに意味がある(シカゴで出会った東洋の神秘の国;ワタル君は日本文化への案内人 ほか)
デーブの漢字ノート(今でも毎日新しい言葉を覚える;魑魅魍魎 ほか)
「六丁目のなっちゃんが好き」という歌詞が好きだった(70年の万博であこがれの日本に;とにかくお金のなかった留学生時代 ほか)
日本語はファジーな言語。自由だが完成度は高くない(外来語はカタカナ発音でする;ラジオをつかって発音の練習 ほか)
デーブの語学学習十箇条(興味をエネルギーにする;母国語を忘れない ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
milk tea
29
日本に興味を持ち始めた時、毎日漢字を30ずつ書いて覚えたというのをテレビに出演されてた時にお話されているのを見た。この時、「努力を努力と思わない人」だと思った。それ以上に興味のほうが勝ってた。英語を使ってインタビューする時に、一番適切な単語が出てこなかったり、テレビで英語を聞いている時に日本語の字幕を見てしまったりと今は日本語でのほうが考えやすいそう。アメリカで生まれ育っても、日本語の微妙な意味合いまで知ってしまうとそうなってしまうのか。日本を愛してやまないデーブさん、思った通り素敵な人でした。2017/02/19
DICE-K
17
外国語を学ぼうとする人は多い。我々が話している日本語も海外の人にとっては立派な外国語。では逆にどうやって日本語を学んだんだろう?という素朴な疑問から本書を手に取りました。答えはとてもシンプル。努力!…なんだけど、楽しみながら努力。興味を満たすために努力。スタートはその言葉を話す国に対する興味から。音楽だったり料理だったり映画だったり。深く知りたいからこそ学ぶ。自らの意思で。デーブさんの中では今でも興味は続いているらしい。2014/09/29
さきん
16
日本に興味を持ち、人生のライフワークまでにする。両親の理解あってのものだと感じた。俳優としての才能があって、子役もしていたそうだ。人間関係の環が広がっていく様子がすごい。好きこそものの上手なれを地で行っている。知らない単語は全部メモし、実際に使ってみることの繰り返し。その内、覚える単語の優先順位が見えてくるようだ。2017/12/02
海老エミ
11
面白かった。日本語の乱れを指摘されたりwデーブの英語喋ってるところ見たい。ワタル君みたいに驚きたい2020/08/16
isao_key
11
数多くいる外国人タレントの中で、最も知性を感じさせ、日本語が抜群に上手なのは、デーブ・スペクター氏であることに異論はないだろう。この本は彼の日本語学習術と語彙ノートが公開された貴重な著書である。いかにしてあれだけの日本語が獲得できたのかが、余すことなく述べれれている。日本語教師、学習者双方とも役に立つ優れた一冊。彼の手帳に書かれた漢字をみると言葉に対するこだわり、向上心、探究心がよくうかがえる。日本人でも書けないような漢字を書いてメモしている。また第6章にはデーブの語学学習十箇条がありこちらも参考になる。2013/03/21