内容説明
老人性痴呆疾患は、進行性の脳疾患であり、患者は次第に心の崩壊を起こし、その経過は5~15年の長期に及ぶ。そして現時点では、この老いの病いを防ぎ、回復させるすべがない。本書は、老人性痴呆疾患と闘う患者とその家族、それを支える医療スタッフの苦悩と勇気、さらに人間としての尊厳に満ち溢れたドキュメンタリーである。
目次
1 失われてゆく自己
2 痴呆の診断
3 診断に対する反応
4 診断後の生活設計
5 薬物―有効性と危険性
6 ケアの実際
7 家庭でのケア
8 ケアによるストレスにどう対処したらよいか
9 リハビリテーション―機能面を中心に
10 ナーシングホームの選び方
11 死とその臨終
12 痴呆の原因について、何がわかっているのか
13 介護の費用