内容説明
現代医療の進展は、「平均の医学」から「個の医学」への転換を迫るものであり、各個体を対象とした論理構造をもたねばならない。したがって、医師や医療チームは、いつ、どの程度の強さの運動を何時間、どんな頻度で行わせるかという“運動処方箋”を患者1人ひとりに与える必要がある。かかる目的意識をもって、この第1回国際シンポジウムを開催した。本書は、その際のproceedingsである。
目次
1 運動と人間
2 分子レベルで見た生体運動
3 急性運動時糖代謝とホルモンコントロール
4 運動中の肝ブドウ糖産生の調節
5 急性運動および長期トレーニングのインスリン感受性に及ぼす効果
6 糖尿病の運動療法指導における問題点
7 身体トレーニングによって改善されたインスリン感受性に及ぼすデ・トレーニングの影響
8 インスリン非依存型糖尿病患者(NIDDM)における急性運動の赤血球インスリン結合への影響
9 ブドウ糖代謝に及ぼす急性運動効果
10 NIDDMおよびIGTにおける急性運動時のブドウ糖利用率の検討
11 糖尿病患者における運動負荷試験(特にATの算定について)
12 NIDDM患者における運動療法の適応
13 糖尿病患者における運動負荷試験の意義
14 肥満NIDDMにおける日常歩行とインスリン感受性
15 リハビリテーション中の糖尿病および非糖尿病症例の運動耐容能の比較
16 合併症を有するインスリン非依存型糖尿病患者の低強度運動療法プログラムの効果
17 Anaerobic and aerobic aspects of an exercise
18 糖尿病患者における運動療法の臨床的効果について
19 マイクロコンピュータを用いた運動療法のCAIの試み