内容説明
「沈黙の大家」ケッペンによる64の様々な断章群からなる自伝的断片集。私生児として生を受けた「私」の自伝であると同時に母への乾いた挽歌。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
保山ひャン
2
今年最後の読了本は、これ。種村季弘が「ヴァイキング式百冊の本」で紹介していた本。2つの大戦を多感な青少年期に経験する1906年ドイツ生れ、しかも、私生児として生まれたケッペンの自伝的断章。当然、明るく陽気な幼少期など出てこない。ユーゲント(若さ)について、作中、こんな文章があった。「若さは無価値だった。若さはまったく評判が悪かった」そうでしょうとも!ただ、主人公の少年がいりびたる「ドイツ映画館」は魅力的。2014/12/31
Mark.jr
1
完全に要約不可能な作品ですが、それこそが小説だと考えている私みたいな人には、間違いなくオススメです。2019/08/02