内容説明
卓抜な語学力を生かし住友銀行外為部門の礎を築いたバンカーが自ら綴る一代記。第1次大戦中のルーブル買い「金融パニック」と「ドル買い」騒動、第2次大戦中の大銀行合同の回避、戦後経済再建に関する提案など豊富なバンカー体験を語る。
目次
銀行マン、スタート
住友の人々
趣味と仕事と
ニューヨークの4年
さまざまな体験
米国、カナダ縦横の旅
米国の教訓
ヨーロッパ遍歴
国内多事
再び米国へ
動乱の日々
経済再建の道
銀行マンへの提言
感想・レビュー
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RYU
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1909年に住友銀行に入行した大島堅造氏の回想。同銀の外為部門の礎を築き、1918年のNY支店開業時の次席、住友銀行取締役を経て、GHQ非公式顧問として財閥解体を見守った。銀行は資産流動性を徹底的に守り、預金者保護を至上至高の命令とすること。NY生活方針は、米国の銀行業の勉強、米人と親しむ、米国の歴史と憲法の勉強、広く旅行、音楽を聴く。銀行員(特に為替ディーラー)への提言は、外国為替原理体得、為替取引でポジションを持たず、為替取引は世界を股にかけたもの、世界情勢を知る、語学の勉強(英語の他に仏語、独語)。2018/01/24