内容説明
「僕をこの会社に使えば、発展間違いなし」。そして、謎の男はやって来た。なぜ、何のためにこの町へ。その男のことは、誰も知らなかった。
著者等紹介
葭原多門[ヨシハラタモン]
大正10年3月1日熊本県玉名郡(現荒尾市)に生れる。昭和14年3月大牟田市、三井工業学校応用化学科卒業。昭和17年1月軍隊に入隊(群馬沼田)。同年4月満州黒竜江省富拉畄基、関東軍科学部練習隊に移動。昭和20年2月糜爛性毒ガス撒毒演習中の天幕内就寝時、イペリットに罹災。即入院、皮フ糜爛と呼吸器治療。入院中終戦。呼吸器疾患のままシベリアに送られ、抑留生活に入り労働力を強要される。昭和23年7月抑留中、何度もひどい発作を起こしながらも耐えて堪えて九死に一生を得、高砂丸で舞鶴港に帰還、復員。家に帰らず、大分県別府市国立亀川療養所に入院。同年11月完治することはないとみて退院、自宅療養。昭和24年3月三井化学(当時は三井染料工業所)大牟田工業所入社。後半、体調を悪くして産業衛生分野の業務、職業病の調査対策、態勢の確立等を担当。昭和52年2月定年退職。以後、療養しながら家庭菜園等を営む。平成12年4月化学兵器、シベリヤ抑留等を題材にした『ヤブノロワヤ挽歌』(文芸社)を出版
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