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内容説明
ニッポン最高“智”の8人に「生き方」「こころ」について回答してもらいました。
目次
世界の主な思想家・年表
西田幾多郎に「自己存在」を問う
三木清は「幸福」をどう捉えている?
鈴木大拙に「禅」の秘密を聞く
二宮尊徳から「近代的思想」を引き出す
田中正造が見た「神」とは何か
兼好法師はなぜ「心はない」と分かった?
道元に「悟り」の状態をしつこく訊ねる
世阿弥がたどり着いた「生き方」を探る
著者等紹介
白取春彦[シラトリハルヒコ]
ベルリン自由大学文献学部で哲学・文学・宗教を学ぶ。1985年の帰国後、文筆業に専念。哲学・思想・宗教についての解説書は高い評価を受けている。2010年に出版した『超訳ニーチェの言葉』は180万部を突破(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykshzk(虎猫図案房)
16
日本の哲学者:道元や田中正造など哲学者という認識ではなかった人から、西田幾多郎、三木清など8名への架空インタビュー形式。哲学のそこんとこ難しくて解らん、という読者を代弁しての質問形式なので、納得しながら読める。登場する8名ほぼ全員に共通しているのが「二分しない」という考え方。そこが西洋との大きな違いなのだろう。善・悪、自分・他人、生・死は本来二分するものではないと。道元語るところの禅における「空」の思想も、西田幾多郎語るところの「純粋経験」も、今ここにあることが全てである、という同じ所に着地するのでは。 2021/01/15
沙羅双樹
7
8名の偉人にインタビューして対話を進めてゆくという新鮮な作品。成り切り度が凄く、途中微笑ましくて笑ってしまった。さて、特に印象に残った道元禅師の言葉を引用したい。「一心に座る。一心に生きる。これが悟りであり、仏道なのです。それなのに、そのことに気づかない人が多いのです」これがまさに8人の偉人の生き方ではないだろうか。奢ることもなく、ただ一心不乱に命懸けで自分の使命を全うするということ。その結果、それぞれの偉人は歴史に名を刻み、色褪せることなく、これからも人々の心の中に生き続けるのだろう。2020/05/27
kana
3
先人達の人生が対話形式で端的にまとめられていて読みやすかった。道元のことは知らなかったけれど、著書の『正法眼蔵』を読んでみようという気になった。2025/03/22
三谷銀屋
1
鎌倉時代から昭和までの幅広い時代から日本の哲学者をピックアップし、彼らとお茶を飲みながらインタビューしたら……という設定で書かれた、非常に読みやすい日本哲学入門書。最近まで西洋哲学に関するものを読んでいたので、日本の哲学はやはり西洋哲学とは全く別の方向に発展したものなんだな、という印象を持った。西洋はとにかく自分/他者を区別し、理性の力で考えに考えて真実に迫る。一方、仏教思想が基底にある日本哲学はまさに「考えるな、感じろ」の世界。自分も他人も自然もただ一つのもの。どちらもそれぞれ奥深さと難しさがある。2025/03/01
kazuyoshisan1
1
世阿弥、道元、二宮尊徳、兼好法師…。 それぞれ、素晴らしい人たちですが、哲学者とも言えるそうです。 独自の世界を確立しているから、そうなのかも知れません。 そうすると、人はみんな各自で哲学があるような気もします。 自分の中にも、確固たるものがあると、より正しくより良く生きることが出来そうですね。