内容説明
時の流れに置き去りにされた、ふたりの時間。あらかじめ失われたラブホテルの幻影。男と女の情念が、埋み火のようにゆらゆらと燃え続け、朽ち果てた空間には、エロスの甘き残り香が、いまも静かに漂う。
目次
第1章 ラブホテルという場所(葵;セリーヌ ほか)
第2章 廃墟探訪(失われた時間;クイーン・シャトー)
第3章 記憶と幻想のエロス(アムール;センチュリー ほか)
第4章 男と女のいる部屋(ロンドン;セリーヌ)
著者等紹介
中筋純[ナカスジジュン]
写真家。1966年生まれ。和歌山県出身。東京外国語大学中国語学科在学中にアジア各地を放浪し、独学で写真技術を習得。卒業後出版社勤務を経てフリー。ポートレイト、CDジャケット、雑誌、広告で幅広く活動中。共著に「廃墟、その光と影」(東邦出版)、「廃墟探訪」(二見書房)、「廃墟本」(ミリオン出版)がある。日本全国を地図なしで行ける男。機材車のY30グロリアワゴンは走行24万キロを突破した
田中昭二[タナカショウジ]
映画監督。1957年生まれ。東京都出身。日本大学芸術学部卒業。雑誌、書籍の編集、ビデオの制作を経て、ピンク映画「ザ・いんらん」で本編の監督デビューを果たす。95年、山川健一の異色小説「スパンキング・ラヴ」を映画化、SMの深淵な世界を漂泊する男と女をスタイリッシュな映像で描いた佳作として評価される。96年、花村万月原作の「イグナシオ」では一人の青年の中に巣くう宗教への虚無と、愛と暴力への渇望を描き、不思議な後味を残す作品として話題になる。2003年、日本の代表的廃墟を独自のイメージで捉えたDVD「廃墟ロマネスク」(ポニーキャニオン)を発表、2005年には、DVD「エロス+廃墟」(アップリンク)を発表、廃墟の中で官能の揺らめきに溶けこんでゆく女を圧倒的な映像美で綴った、新たなDVDとして注目される。また東邦出版の「廃墟、その光と影」ではライターとして活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
安南
N
パ