内容説明
この本には、千葉県警が苦心惨憺の末まとめ上げた「千葉大チフス菌事件」(細菌魔事件)、東京地検特捜部と警視庁、東京国税局査察部が異例の合同捜査班を組み、それぞれの持ち味を生かして解明した「ロッキード事件」、埼玉県警が群馬県警の応援を得て厳寒の十二月、大勢の警察官を冷たい谷川に投入し、徹底した川浚いをして動かぬ物証を発見した「愛犬家連続殺人事件」、刑事の執念が遂に実った「釧路管内賄婦強盗殺人事件」、正に人間の皮をかぶった鬼畜の仕業としか思われない「名古屋管内大高緑地アベック殺人事件」など、事件に深く関与した者として次の世代へ語り継いでいきたい多くの事件が収められています。付録として、「人を取り調べるということ」を添えました。
目次
第1部 捜査ファイル(人はなぜ罪を犯すのか;調書の切れ端から;証拠の発掘現場)
第2部 巨大な悪に挑む(法廷闘争―千葉大チフス菌事件;天の網―衝撃!ロッキード事件)
捜査官への遺言―人を取り調べるということ(取調べの根拠と必要性;取調べのための環境整備・態勢;取調べの準備・計画;取調べの態度・姿勢;虚偽の自白や縮減自白に注意)
著者等紹介
清水勇男[シミズイサオ]
昭和10年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院法学研究科卒業。元東京地検特捜部検事。昭和39年検事任官以来、札幌、釧路、千葉、東京、名古屋などの地検の他、東京高検、札幌高検、最高検、法務総合研究所などを歴任。「ロッキード事件」をはじめ「千葉大チフス菌事件」「ビートたけし・フライデー事件」「戸塚ヨットスクール事件」「愛犬家連続殺人事件」などの日本を震撼させた大事件をてがける。浦和地検検事正を最後に検事退官。公証人・日本大学法科大学院客員教授を歴任し、現在、弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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