- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 絵画・作品集
- > 絵画・作品集(日本)
出版社内容情報
世俗の栄達を望まず、ひたすら新しい表現を求めた画家・田中一村。新発見の作品のほか掲載図版点数を増やすとともに、川端龍子からの手紙、奄美時代を支えた人々との交流など新たな秘話を加え16頁を増補した改訂版。
目次
序章 神童、米邨 0~14歳
第1章 若き南画家 15~22歳
第2章 新しい画風への模索 23~38歳
第3章 一村、誕生 39~49歳
第4章 奄美へ 旅立ちと新たなる始まり 50~56歳
第5章 「南の琳派」の誕生 57~63歳
終章 最後の日々 64~69歳
著者等紹介
大矢鞆音[オオヤトモネ]
日本画家大矢黄鶴の次男として東京に生まれる。兄の紀、弟の十四彦ともに日本画家。1962年早稲田大学第一文学部美術学専修卒業、NHK出版入社。NHKブックス編集部、図書編集部編集長、取締役美術部長を歴任。多くの美術図書編集に携わる。奈良県立万葉文化館、鹿児島県奄美パーク田中一村記念美術館、津和野町立安野光雅美術館設立に協力。現在、美術評論家連盟会員、安野光雅美術館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきあかね
15
先日、東京都美術館で行われている田中一村展に行った。これまで知らない画家だったが、神童と呼ばれ、端正で瑞々しい多彩な日本画の数々に魅了された。「忘れられた画家」と呼ばれた渡辺省亭と同様に、純粋な作品の出来だけでなくて、画壇との折り合いのような政治的なものが知名度に影響しているように思えた。 展覧会への落選が続き、五十歳にして当時の最南端の奄美へと移り住み、異郷の地で亡くなった一村の生き方にも圧倒された。孤高という言葉が相応しい、修行僧のような生活。紬工場で染色工として働き、⇒2024/11/09
びぃごろ
14
東京都美術館の開催期間中、足を運ぶことができず返す返すも残念だ。若冲展も2回目で念願叶ったことを踏まえ、次回の開催で必ず行けると信じてぞ。7歳で神童と言われる大人顔負けの筆さばき、南画から始まり、東京美術学校で東山魁夷と同級生だったとは驚きだ。しかし僅か2か月で退学…そこから独学で絵の道をひたすら進んだ。若冲と同じく生きているときにその絵が評価されることはなく、今まさに光を浴びている。ひたすらスケッチをし、植物、鳥、風景の繊細で鮮やかな色彩と陰影のタッチは奄美の風景で唯一無二のものとなる。目が離せない。2024/12/23
gururi
14
鳥の印象があったけど、植物もすごい!後半の奄美の亜熱帯植物も素晴らしいけれど、移住前の作品も良くて、個人的にはヤマボウシや秋色なども好き。2024/10/26
takakomama
9
2010年刊行の一部改変し、16ページを増補した改訂版。新発見の作品が載っています。友人に奄美大島のお土産に、田中一村の絵画のポストカードをもらったので、東京都美術館の「田中一村展」に行きたいです。2024/10/10
kaz
1
このシリーズの他のものと同様、田中一村の作品の変遷とその生涯を追うことができる。少し前までテレビで取り上げられるまで存在すら知らなかった画家だけに、所見のものも多い。図書館の内容紹介は『世俗の栄達を望まず、ひたすら新しい表現を求めた画家・田中一村。奄美へと移住し、その自然をモチーフに、独自の花鳥画を描いた。年代順にその生涯や変遷をたどりながら、作品の魅力と本質に迫る。新発見の作品などを増補』。2025/04/14