- ホーム
- > 和書
- > 芸術
- > 絵画・作品集
- > 絵画・作品集(西洋)
出版社内容情報
女性が画家になることが難しかった時代に自分のスタイルを確立したマリー・ローランサン。ピカソやブラックとの出会い、戦争と亡命、そして画家としての成功――波乱に満ちた人生とその作品の変遷をたどる唯一の入門書。
目次
第1章 0‐18歳 パリジェンヌ マリー・ローランサンの誕生
第2章 19‐24歳 前衛画家のひとりとして
第3章 25‐30歳 画家としての成功
第4章 31‐38歳 戦争と亡命
第5章 39‐59歳 “狂騒の時代”の再出発
終章 60‐73歳 晩年
著者等紹介
吉澤公寿[ヨシザワヒロヒサ]
1961年東京生まれ。立教大学文学部フランス文学科卒業、1998年フランス共和国文化通信省の実習生としてパリ第9大学で文化・金融・経済・マネジメントの研修を修了。2005年、フランス政府からフランス文化紹介の功績により芸術文化勲章シュバリエを叙勲された。現在、東京のタクシー会社グリーンキャブ・グループの常務取締役およびマリー・ローランサン美術館館長。同館は父親の高野将弘氏がタクシー会社を経営するかたわら、数十年をかけて収集したマリー・ローランサンの作品を元に創設(現在コレクションの公開はしていない)。そのコレクションは、質量ともに世界最大を誇る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
40
私はマリー・ローランサンのファンなのです。淡く優しい色彩はその実、強い精神性を抱いています。そして黒い水晶のような瞳の焦点はこの世の美にたいして合っています。ぜいたくと都会的な生活を好んだ彼女ですが、それは人の洗練を感じたいからでしょう。やさしさと愛あふれる強さ、儚い時間を絵画として見せてくれるマリーにいつも私は深い感謝を抱いています。2023/02/19
takakomama
6
「フランスの配色」にローランサンが多くて読みました。女性が職業画家になるのが困難な時代、ローランサンの人生は波乱万丈。ピンクやグレー、パステルカラーの絵は、ひと目でローランサンだとわかります。優雅で儚げな絵の印象とは違って、精神的に強い人ですね。2023/05/07
月と星
2
★★★まるで水彩画のような色使いが気になっていた。色彩優先で女性らしさが表現されているのかな。モナリザ盗難事件では,アポリネールが気の毒過ぎる。2023/03/29
kaz
1
このシリーズの他のものと同様、ローランサンの作品の変遷とその生涯を追うことができる。今までローランサンの作品にはさほど興味を持っていなかっただけに、ピカソあるいはキュビスムの影響等、一つ一つの背景説明が新鮮に感じられる。「ローランサンが創りだした芸術は、その“優しさ”ゆえ、強烈なインパクトを観る側に与えるものではありません。しかし優雅さを強調した前衛的で革新的な芸術を、美術史上に確実に残している」との結びの言葉には、納得。それはさておき、ピカソが人間としては酷いヤツというのは、この本でもうかがえる。2023/07/17
ゆうゆう
1
展覧会に行くための事前学習として手に取る(結局、展覧会には行けなかった…)。彼女の筆致は独特で、一見して彼女の作品だと分かる。しかしながら、彼女の人生がこんなにも波瀾万丈だとは思わなかった。時代、社会性など苦労しながら、自分の信念を貫いて、一生懸命生きてきたのだなぁ。 またどこかで彼女の作品を見るのが楽しみ。2023/07/10