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出版社内容情報
アメリカ美術の巨匠エドワード・ホッパーの作品100点近くを収めた画集。鑑賞の助けとして、アメリカの視覚文化を研究する気鋭の著者が、「疎外」や「孤独」の観点から語られがちなホッパーに新鮮な視点を吹き込む。
目次
エッセイ(エドワード・ホッパーとアメリカ美術の近代;エドワード・ホッパーのアメリカ)
作品と解説(都市のイメージ;映画館、劇場;都市の女たち;鉄道;自動車旅行;自然と文明;絵画空間の構造―構図や視点;筆づかいや色、光りと影)
著者等紹介
江崎聡子[エザキサトコ]
聖学院大学人文学部准教授、立教大学アメリカ研究所特任研究員。専門はアメリカ視覚文化、アメリカ美術およびジェンダー研究。長野県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
120
どこかアメリカ映画の中で見たことがあるような光景の絵。表紙の作品は実際はもう少し引いた目線の構図で、外と店内の程よいコントラストに惹かれる。何より自分は大開口の窓が好きなのだと思った。あるいは引き目線なのが良いのかも。少し孤独、少し落ち着いた雰囲気で物思いに耽るような。ホッパーは実はアメリカ・シーン派と分類されるのを嫌っていたらしい。原点は印象派で、アメリカ的に至るまでの変遷が解説されている。ただ他の画家と違って近代を象徴する装飾的なものは描かず、アメリカ人の本当の内面を象徴するものを描いていると感じた。2022/11/22
コットン
76
エドワード・ホッパーの絵画は小説『短編画廊 絵から生まれた17の物語』や、オマージュされた映画もあり、気になる作品。 特定の人物ではない具象ではあるが、あいまいな人物(例えば『ニューヨークのレストラン』では男女の食事風景がほぼ中央にあり手前の背中が見える女性によって奥の男性は顔半分しか見えず左にいるウエイトレスは後ろ姿となっている)が建物の中に溶け込んでいるので映画のワンシーンにもなるのだろうし文章も出てくるのだろう。そうすることで都市的感性が現れる画面となるのだろうと自分なりに考えた。2023/07/11
藤月はな(灯れ松明の火)
65
煌びやかなアメリカのイメージを覆し、内省と孤の本質を描いた「ナイトホークス(夜更かしの人々)」で有名なエドワード・ホッパー。彼の遍歴だけでなく、彼が名声を得る素地となったアメリカ文化史、アメリカ芸術界の内情、彼が/に影響を受けた画家や作品なども紹介された充実のエドワード、ホッパー画集。こんなに沢山の絵が見られるなんて夢みたい!初期の作品は本当に印象派の影響が強い。「海辺の部屋」の部屋が海に浮いているのではないかと思わせる不可解な構成に惹かれた。しかし、個人的には「ワイオミングのジョー」が好きだ。2022/08/03
フユコ
48
表紙の「夜ふかしの人々」やっぱりいいなぁ、好きだ〜!!この雰囲気最高だなぁ(o^^o)他の作品も見ることが出来て良かった!2023/08/21
booklight
47
『ナイト・ホークス』などで有名なエドワード・ホッパー。そこはかとない世界への拒絶感から、好き、とは言えないけど興味を惹かれる。フランス印象派を志すも絵は売れず、アメリカの現在を描くことで名を上げ始める。「アメリカ・シーン派」と呼ばれることは好まないあたりに、自分の望む絵と評価される絵のギャップを感じる。そのアンビバレントな感情が絵にも表れているのか。印象派の筆でアメリカの日常の虚しさを描き、さまざまなコンプレックスな想いがフラットに塗りこめられている。フラットなコンプレックスが、現代にも通底しているのか。2024/03/03
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