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出版社内容情報
天野 知香[アマノ チカ]
目次
PROLOGUE 遅い出発 フォーヴ以前―1869~1904 0‐35歳
1 “野獣”と「肘掛け椅子」―1905~1911年 36‐42歳
2 モロッコ旅行から第一次世界大戦へ―1912~1916年 43‐47歳
3 画家とモデル オダリスクの時代―1917~1929年 48‐60歳
4 装飾の仕事 壁画と挿絵―1930~1939年 61‐70歳
5 色彩とデッサンの葛藤―1940~1947年 71‐78歳
EPILOGUE 絵画を超えて―1948~1954年 79‐84歳
著者等紹介
天野知香[アマノチカ]
1959年生まれ。東京大学文学部美術史学科、同大学院修士課程及び博士課程修了。パリ第一大学芸術考古学研究所博士課程留学。博士(文学)。現在お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系教授。専門はフランス近代美術史。特にアンリ・マティス、19世紀末から20世紀前半にかけての装飾と芸術の研究、およびフェミニズム美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
41
正直マティスはよく知らなかったのだが、知人から「ユミさんマティス好きでしょう?」と言われてビックリしたので読んでみた。大胆かつ思い切りのいい色彩と構図のマティスの絵。何故知人が私の絵からマティスを感じたのか知りたい。本書を読み「色彩の魔術師」とよばれたただけありたぐいまれなる色彩センスの持ち主の大家であることは納得したが、正直「マティスが好きか嫌いか?」と訊かれたら「微妙」としか答えられない…。2017/08/09
Y2K☮
30
マティスはよく他者から影響を受けた人だ。でも猿真似ではなく消化して自家薬籠中に取り込むのが巧い。主義手法よりも主観第一。シンプルで荒々しい作品は決して雑に容易く描かれたのではなく、製作過程で繊細な試行錯誤が繰り返されている。書き上げた長編小説を何か月も掛けて直している最中だから、その労苦は何となく想像できる。細かい箇所の是非だけでなく大幅な変更も珍しくない。今はPCがあるから便利だけど昔は作家も画家も大変だったはず。いつか全て手書きでシンプルな小説を書く。晩年の切り紙絵は或いはそうした嗜好の発露だろうか。2019/11/19
春ドーナツ
15
最近読んだ本の中で度々言及されたのがマティスであります。気になる。気になる。「もっと知りたい」と思って本書を手に取った次第です。「ピンクのたまねぎ」(1906)こういうのがたまりません。アンリはこの作品を「郵便配達夫が描いた」と言って友人に見せたそうです。お茶目。ピカソにプレゼントした肖像画「マルグリット」(1907/H・Mの娘)も良いなあと思う。一番のお気に入りは「金魚鉢のある室内」(1914)。ポストカードを額縁(シンプルでウッデンな奴)に入れて部屋に飾りたいなあ。目の保養となりました。丸善へ行こう!2018/11/26
aloha0307
15
図書館の新刊コーナーで偶々めぐり逢ったのが運のつき^^ この立体感のあるセーター...表紙がまず素敵だ。この絵画「知りたいシリーズ」に嵌ってしまう予感。コンパクト&オールカラーで平易な解説 代表作を網羅しながら、画家の生涯を丹念に説明(言うことなし!)。マティスの魅力の根源が垣間見えました...どの作品にも微笑みがあるのです。終章近くのブルー・ヌード~魅せられてしまいました。版画で平面的な構図なのに、女性の優しさと豊饒が感じられます...2016/10/09
MINA
12
うーむキュビズムわからん。私《生きる幸福》好きだな。よくよく見ると細部から何から色々と意味不明な感じではあるのたけど、何だか一目見て魅せられた。オランジュリー展では《アフリカ彫刻のある三人姉妹》を見たんだったかな。今、見には行ってないけど窓展やってるようでマティスの絵も展示されてあるということて特に窓を凝視。黒い窓《コリウールのフランス窓》はとりあえずとにかく怖い。あとはモロッコ三部作も好きだな。《イヴォンヌ・ランズベール嬢の肖像》なんかは、ほんともう“考えるな、感じろ” の一言なんだけど妙に惹かれる。