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鈴木其一―琳派を超えた異才

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  • サイズ B5判/ページ数 151p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784808710255
  • NDC分類 721.5
  • Cコード C0071

目次

第1章 草書落款時代(文化十年(一八一三)~天保三年(一八三二))―画風成立期 抱一の愛弟子として
第2章 〓(せい)々落款時代(天保四年(一八三三)~天保十四年(一八四三))―画風昂揚期 宗達・光琳の再学習から独自の画風へ
第3章 菁々落款時代(弘化元年(一八四四)~安政五年(一八五八))―画風洗練期 円熟味を増す個性的な造形美

著者等紹介

河野元昭[コウノモトアキ]
1943年、東京都生まれ。東京大学文学部美術史学科卒。東京大学大学院人文科学研究科美術史学専門課程博士課程中退。東海大学教養学部専任講師、東京国立文化財研究所文部技官、名古屋大学文学部助教授、東京大学文学部助教授を経て、1992年東京大学文学部教授、95年同大学院人文社会系研究科教授、2006年同大学退官、名誉教授。2006年4月から秋田県立近代美術館館長(2014年から名誉館長)、尚美学園大学大学院教授。2014年4月から京都美術工芸大学学長。美術専門誌『国華』前主幹(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Mijas

56
「朝顔図屏風」で魅せられた鈴木其一。偶々見つけた画集だが、うっとりするような作品とともにその生涯と画風が紹介されていた。師である酒井抱一から離れ、自己の才能の赴くまま、自由に飛翔できたという経歴に心動かされた。其一のボタニカル・アートという個性に焦点が当てられ、「夏秋渓流図屏風」も伝統からは生まれない色感、形態の表現だという。「雪月花三美人図」「宮女奏楽図」「三十六歌仙図屏風」の解説もじっくり読むことができて嬉しい。「蓬莱山図」に目を奪われたが、ロサンゼルス郡立美術館所蔵とのこと。いつか観たいと思った。2017/02/08

キムチ

51
実際に見てみたい・・と呟くも、この春夏どの美術展にも行けなかった(と言いつつ、山は行くのに)何時だったろう、彼の「朝顔図屏風」に酷く惹かれたのは。江戸末期、こんな画風を見せた画家がいたのだ。琳派は知っていても其一、初めて耳にした。盛夏、風を浴びながらの部屋での鑑賞は些か侘しいが。滋賀の染屋に生まれ、江戸で抱一に師事を受け江戸琳派の名を集らしめた彼。昭和47年に、甦ったその名.大観、春草・観山が江戸琳派に傾倒するきっかけだったというのも頷ける。人工的ともいえる明晰な画風、今風ならクールのその天才ぶりは心躍る2020/08/14

ヒロミ

48
琳派の鬼才・鈴木其一。何かと琳派の徒花的な扱いを受けがちな其一だが、師の抱一が没するまでは地道な琳派絵師として抱一の画風を継承しようとしていたことが本書からは伺い知れる。最終的にたどり着いた図案化されたかのような人工美の世界。美しい本でした。其一の代表作はほぼ網羅されています。2017/04/05

むつぞー

35
鈴木其一の画集はもしかして初じゃない? 琳派の中でも私の注目は鈴木其一なのです。 師・酒井抱一の優美さと緻密さを兼ね備え、人物画も花鳥画もともかく美しいです。 その画業と作品を集めたこの画集は、全頁カラーで作品の印刷も美しいです。 欲しい所でアップも多用され、見応えあります。 書店でちょっと見るだけと思っていたのですが、実際手にしたらレジに持って行ってしまいましたよ。 大体美術館の図録と同じ値段ですしね。 こういう画集待っていたんです。出してくださってありがとうございました!2015/02/16

fu

32
日本画家で一番好きな鈴木其一の画集。其一のクールな感覚が現代ウケすると解説があったが、解説も理屈も不要なほど、自分の好みなのだ。数年前、旅館で雑誌をめくっていたら、目に飛び込んできたのが「夏秋渓流図屏風」。それまで日本画には全く興味がなかったのに、いてもたってもいられなくなり、翌日根津美術館へ出向いた。光琳の「燕子花図」が咲く季節に期間限定公開とは知らなかった。琳派としてひとくくりではなく、鈴木其一展をやってほしいなあ。2015/10/06

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