目次
第1章 若きモリスとアーツ&クラフツ前史―良き仲間たちとの出会い
第2章 生活に美と創造の喜びを―商会設立から改組まで
第3章 理想の社会をめざして―環境保護運動への展開と社会主義
第4章 十人分を生きた晩年―アーツ&クラフツとケルムスコット・プレス
第5章 アーツ&クラフツ運動の広がり―ロンドン発の穏やかな世界革命とその理念
著者等紹介
藤田治彦[フジタハルヒコ]
1951年生まれ。京都工芸繊維大学大学院修士課程、大阪市立大学大学院博士課程修了。この間、フルブライト留学生として、イエール大学、ニューヨーク州立大学に学ぶ。トロント大学、京都工芸繊維大学、ルーヴェン・カトリック大学を経て、大阪大学大学院文学研究科教授、学術博士。専門は環境芸術学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
24
『モリス展』に行く前の予習として。モリスは美しい女性の人物画も描いていたようだが、やはり壁画がっても美しい。こんな柄の便箋で手紙を書きたいなぁと思うほど、見とれてしまった。『モリス展』に行ったら、グッズもチェックしなくちゃ。2019/04/29
拓也 ◆mOrYeBoQbw
19
画集&経歴。作家として『ユートピアだより』『イアソンの生涯と死』でも知られるモリスの、工芸作品と解説ですね。壁紙としてのテキスタイル、本のカリグラフィなど多彩な作品が収められています。文字に疲れた時はこういうデザイン美術の本がいいですね(*´ω`*)2017/07/28
koke
13
壁紙やタペストリーだけでなく、装飾手稿本とか私家版印刷とか、資金があったとはいえこんな風に何でも自分で作れるものなのか。何だか呆然としてしまった。社会主義との関わりについては、これだけの記述では何とも言えない。巻末の「アーツ&クラフツ運動の歴史的位置づけ」はフランス・絵画偏重の近代美術史観を相対化するのに有益。2025/03/08
yumicomachi
7
はずかしながら、モリスといえば「いちご泥棒」などのデザインをした人、というくらいの認識しか持っていなかったのだが、偉大な詩人・文学者でもあり、社会運動家でもあったその生涯と、絵画・ステンドグラス・家具・壁紙・本などにわたる業績、後世や海外におよぼした影響(フランスのアール・ヌーヴォーやドイツのユーゲント・シュティール、日本の民藝運動など)を、豊富な写真とともに辿り、堪能することができた。モリス自身の詩などを書いて親友の妻に贈られた、美しいカリグラフィーの彩飾手稿本が印象に残った。2009年1月30日発行。2024/07/26
みか
6
普段何気なく見ている壁紙がアートであり、人気アーティストアがおりブランド化されているのだと改めて知りました。壁紙ならではの繰り返し模様だったり、色合いだったり、上手く使えたらいいなぁと思います。エンドレスもいいけど、枠使いも素敵。2015/12/18