内容説明
本書は写真家の歴史をたどるスタンダードなガイドブックである。大きく美しい図版を中心に、解説やデータを十分に掲載した、初心者にもわかりやすい啓蒙書。
目次
1章 写真の黎明―19世紀半ばまで(ジョセフ・ニセフォール・ニエプス―カメラ像を最初に記録;ルイ・ジャック・マンデ・ダゲール―現像と定着の発見 ほか)
2章 写真芸術の探求―19世紀後半(オスカー・ギュスターヴ・レイランダー―絵画的な写真;ヘンリー・ピーチ・ロビンソン―絵画主義の先駆 ほか)
3章 前衛の時代―20世紀前半(チャールズ・シーラー―機械化する現代を撮影;イモージェン・カニンハム―植物を極端にクローズアップ ほか)
4章 現代写真への展開―20世紀後半(アンリ・カルティエ=ブレッソン―決定的瞬間をつかむ;ハリー・キャラハン―斬新な視覚表現 ほか)
著者等紹介
岡部昌幸[オカベマサユキ]
1957年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部美術史専攻、同大学院修士課程修了。専攻は西洋近代美術および日本近代美術。帝京大学文学部助教授、美術史家。特に写真史、ジャポニスム、世紀転換期のアメリカ美術を研究。美術史研究に相対主義を取り入れたリヴィジョニズム(改訂主義)の視点から、無名の美術家の歴史的発掘と再評価にも取り組んでいる
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感想・レビュー
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morinokazedayori
34
★★★ビデオもカメラもない時代、見たままの三次元の世界を紙に写し取る機械を作るという発想は、とても斬新だったに違いない。黎明期から、芸術の一分野や重要な報道手段としての地位を確立するまでの写真の歴史が、主要作家や作品を取り上げつつ紹介されている。マン・レイ、ロバート・キャパや『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロルらが、写真史の中でどう位置付けられているのか、よく分かった。2016/07/01
大熊真春(OKUMA Masaharu)
4
基本、見開きで一人の作家について平易な解説をしている。通して読めば写真史を学べる感じ。ハッとしてGood! である。2020/01/22
三崎口@ネットつないだら本格復帰します
2
写真の見かたっていうよりも、写真家の簡単な紹介、解説がされてる本。なんだかよくわからないけど面白いこと思いついたので試してみようと思う2014/06/03
Shun'ichiro AKIKUSA
1
ルイス・キャロルとかあがっているのが珍しい。2017/07/13
15deossan
1
写真史に名を残す有名な写真家を、草創期から時代順に紹介した本。 基本的に海外の写真家。約60人ほど。ただし、現代の写真家よりも、20世紀後半以前の写真家のほうがたくさん紹介されている。写真家の歴史を通して、写真の歴史も学べると思う。2015/08/02