内容説明
本人の証言と関係者の取材で初めて明かされる。梶原一騎から寵愛され大山倍達の空手を体現し、「キックの鬼」沢村忠と並び称されたクラッシュ・ギャルズの師匠の半生。
目次
第1章 力石徹はおまえだ
第2章 大山倍達と石橋雅史
第3章 「戦国キック」参戦
第4章 第1回全日本選手権の衝撃
第5章 梶原兄弟との決別
第6章 クラッシュ・ギャルズ
第7章 空手道おとこ道
Interview 「極真の竜」、語る
著者等紹介
森合正範[モリアイマサノリ]
1972年、横浜市生まれ。東京新聞運動部記者。スポーツ新聞社を経て、2000年、中日新聞社に入社。『東京中日スポーツ』でボクシング、ロンドン五輪を取材。『中日スポーツ』で中日ドラゴンズ、『東京新聞』でリオデジャネイロ五輪を担当。現在はボクシングと五輪競技を中心に取材活動をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
28
大山館長と梶原、真樹兄弟が、決して清らかな仲ではなかったことを彼が明かしたのは、三人とも故人だからだろう。直情で裏がない。それは現在社会を生きる上で、決して必須ではないが、全く無駄でもない。その証拠に、彼に心酔する者が書にし、彼の生きざまを後世に残そうとする。2021/03/11
緋莢
22
極真空手の第1回全日本選手権優勝、キックボクシングの戦績は8戦6勝(6KO)2敗(対戦相手は全員タイ人)。 〝クラッシュ・ギャルズ”長与千種&ライオネス飛鳥のコーチ、『あしたのジョー』力石徹のモデルで、板垣恵介の刃牙の回し蹴りの原型になったなど、こうして列挙するだけでも下手なフィクションは裸足で逃げ出す(もしくは、リアリティがないと言われそう)出来事の数々。それが、山崎照朝という人物の経歴というのだから驚きます(続く2025/01/08
imagine
13
『沢村忠に真空を飛ばせた男』からの流れで読む。演出がかった勝負の沢村に対して、孤高の武道家を貫いた山崎照朝。端正なルックス、華麗な技、強さと優しさを持ち合わせながら、金に無頓着で表舞台に出るのが嫌い。こんな人物、男なら誰もが憧れてしまう。広範囲に渡る取材と詳細な戦績、幾多の武勇伝からは、著者はもちろん、梶原一騎や大山倍達らが、いかに山崎を愛したかが伝わってくる。クラッシュギャルズを指導していた過去は意外。大山倍達の描き方がコミカルな分、山崎のストイックな性格が際立つ描写も良い。巻末に写真入りで技の解説も。2021/04/14
まめもち
5
「空手バカ一代」アナザーストーリーというジャンルがあるとしたら門下生視点の一冊。マス大山視点、梶原視点の本を含めて色々読み比べることを趣味とする人たちにとっては待望の書であろう。真樹日佐夫とのケンカの場面とそれに続く大山倍達とのやりとりが面白い!2021/01/04
アヴィ
5
一読してまず驚きなのは真樹日佐夫が山崎相手に一歩も引かなかったってところかな 梶原が止めなかったらガチでやるつもりだったとしたら見上げた根性というべきだろうか 全体としては山崎の極真愛全開なところが空バカ世代には嬉しかった 2020/12/20