内容説明
エベレスト無酸素単独登頂で知られる登山家R・メスナー。世界の最高峰に立ち、ゴビ砂漠や北極、南極、雪男などを探求してきた「自分の道」は、聖なる山々へ続いていた。極限のへの挑戦者が、自然環境と人間の生き方を綴る。世界の頂点に立った登山家が半生を振り返り、故郷の南チロルに山岳博物館を運営しながら農に生きる…。
目次
序章 限界への挑戦
第1章 自分の中にある「山」
第2章 研ぎ澄まされた存在
第3章 本当の自分を探して
第4章 失せた好奇心
第5章 もう一度、最初からやりなおし
第6章 頂の向こう側
第7章 家は整った
著者等紹介
メスナー,ラインホルト[メスナー,ラインホルト] [Messner,Reinhold]
1944年9月17日生まれ。ドイツ語圏の南チロル出身のイタリア人。1978年のエベレストをはじめヒマラヤ8000m峰14座に無酸素登頂を果たした。少人数でヒマラヤを登る「アルパイン・スタイル」を実践した世界最強の登山家の一人
スラニー京子[スラニーキョウコ]
1969年三重県伊勢市生まれ。ドイツ語翻訳家。ウィーン大学精神科学部言語学科修了(哲学修士)。オーストリア・グラーツ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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DEE
7
限界への依存者と自らを称するメスナー。世界中の高山を登り、その後は南極や砂漠に向かう。雪崩で弟を亡くし、それは弟を置き去りにしたからだと35年にも渡り誹謗中傷を受け続けたメスナー。誰にでもできる生き方ではないし、それを求める必要もない。インタビューが攻撃的というかかなり攻めていて、ちょっとハラハラする。2025/03/04
HH2020
1
〇~△かな。想像していた内容と若干隔たりがあったので少し減点。人工登攀とクリーン登攀の論争に多くの紙数が割かれているのは残念な気がした。そのあたりは私にはどうでもよかった。また、執拗で失礼極まりない記者のインタビューを多く載せているのはなぜだろう?読んでいて不快だった。メスナーが辛抱強く冷静に答えているので救われるのだが。一番印象に残ったのは「力量こそが、どこまでやってよいかを決める基準」というプルチェラーの言葉だ。極限への挑戦というほどではないが風を相手のセーリングが趣味の私にとって心に響く一言だった。2014/04/25
Yuko
0
エベレスト無酸素単独登頂で知られる登山家ラインホルト・メスナー。8000m峰14座完登などで知られ、「超人」と異名をとる世界的な登山家。世界の最高峰に立ち、ゴビ砂漠や北極、南極、雪男などを探求してきた。挑戦は「自分をよりよく知るための道」。極限への挑戦者が自然環境と人間の生き方を綴る。他人から誤解や誹謗・中傷を受けても決して怯まない。こういう人が他人にも自分にも真に偽りがないというのかも知れないなぁ。死と隣り合わせの極限を知っているからこその自由がある。2014/03/14
こんす
0
メスナーについて、エベレストの無酸素登頂をした人物としてしか知らなかったが、その他の活動も知る事が出来た。大勢の人数と最新の装備を駆使して、環境への負荷を顧みずに登る極地法が主流だった時代に現代の主流となっているアルパインスタイルを先駆けた天才である事は間違いないが、死にかけた場面もあり簡単にこなした訳ではなかった。 山に手を加えすぎることには私も反対だか、古くから山とともに生きている日本人にとっては山を全くの手付かずにしておくべきというメスナーの主張は受け入れられないと思った。2025/05/28
あらい/にったのひと
0
メスナーの本。やはり原書から割愛されている章があるらしく、原書読めるようになるといいですね感が強まる。内容は中盤以降はインタビューの掲載が多くなる。個人的には必ずしも同意できる内容でもないのだけど、本としては面白かった。2019/06/16
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