内容説明
100年後に残したい故郷を精緻なハイビジョン印刷で再現。燕山荘創立80周年記念出版。
著者等紹介
赤沼淳夫[アカヌマアツオ]
1923年長野県穂高町に生まれる。日本大学経済学部卒業。1991年写真集「燕岳と安曇野―信州光彩」(用美社刊)を刊行。同時に同名の写真展を大町山岳博物館、新宿・コニカフォトギャラリーで開催。1996年写真集「安曇野光彩」(東京新聞出版局刊)を刊行。同時に同名の写真展を銀座・富士フォトサロン、長野東急シェルシェで開催。2001年穂高町「安曇野ちひろ美術館」の企画展に写真展示。写真集「燕岳と安曇野―四季の心象」(東京新聞出版局刊)同名の写真展を銀座・富士フォトサロンで開催。北アルプス燕岳で燕山荘、栂池高原でアルペンホルンなどを経営。日本山岳写真協会会員
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感想・レビュー
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あきあかね
19
素敵な名を持つ山は多いが、中でも北アルプスの燕岳のつばくろという愛らしく優美な響きに惹かれてきた。モルゲンロートに染まる雪の燕岳、雪の間からあたたかな黄色をのぞかせる福寿草、田がうっすらと輝く残照の安曇野の町、初冬の清澄な空気の中に佇む樹林ー。安曇野に生まれ、父から受け継いだ燕山荘を営む著者だからこそ撮れた燕岳の多様な表情が捉えられている。とりわけ、夕焼けの写真が素晴らしい。茜色の繊細なグラデーションが織りなす夕映えの山稜、次第に闇に溶け込んでゆくかのような夕照の梓川など、どれもため息が出るほど美しい。2022/06/04