内容説明
岩木山の麓で大山辰春は猛吹雪で立ち往生していた。目の不自由な辰春は、太棹(三味線)を弾いて生計を立てている。両親と兄二人は極貧の中で亡くなり、姉は幼い頃に奉公に出されたまま行方不明だ。寒さの中、生と死の狭間で母親の幻覚を見ていた辰春は、三味線弾きの可奈に助けられるが、二人の過去は思わぬ糸で結ばれていた―。
著者等紹介
龍一京[リュウイッキョウ]
1941年、大分県生まれ。兵庫県警退職後、会社経営に携わり、コンサルタント業を経て創作一本に転身。経験を生かしたサスペンスものに定評がある。現在、日本文芸家クラブ副理事長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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