出版社内容情報
イラン革命に顕在化したシーア派や原理主義等のイスラム・パワーはアラブ各国に波及し東西の国際政治の枠組みを揺さぶっている。宗教・社会的背景を初め各国別現状及び総合的分析を日本の代表的な中東問題の学者、研究者、外交官、ジャーナリストたちがの共同研究。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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1980年代前半、オイルマネーやイラン革命で国際政治でのプレイヤーとしての存在感を増すイスラム圏を「イスラム・パワー」として端倪せざるべからず!と研究者達が概説した本。何分約40年前の本なので、色々古めかしさもあるが、イスラム世界に関する基礎的な解説は今でも参考になる。又、各国の各論分析については、カダフィ政権が崩壊したリビアを除くと、余り変わっていないというか、現状はその分析の延長線上にあるという印象。特に、リビアに関しては「資本主義でも共産主義でもないイスラムに基づく第三の道」と称揚していて隔世の感。2024/01/20




