神々の糧(ドラッグ)―太古の知恵の木を求めて (新版)

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  • サイズ A5判/ページ数 369,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784807403240
  • NDC分類 368.8
  • Cコード C0047

出版社内容情報

太古の楽園にあった知恵の木の実は幻覚性キノコだったという人類誕生の秘密から錬金術、嗜好品と植民地、麻薬戦争、星間宇宙船までも射程に入れた文明史的スケールとドラッグのつきあい方を解き明かす。90年代アメリカのサイケデリック・リバイバルの最先端に位置する大著。

内容説明

ドラッグと意識変容を軸に太古から現代までの人間の歩みを読み直す。紅茶、コーヒー、タバコ、大麻、コカイン、幻覚剤まで―なぜドラッグに魅せられるのかを解き明かす。

目次

序言 ドラッグに関する新思想宣言
1 楽園(シャーマニズム;食物に潜む魔力 ほか)
2 失楽園(ソーマを求めて―黄金のヴェーダの謎;楽園の黄昏―ミノア期クレタとエレウシスの秘儀 ほか)
3 地獄(ささやかな満足―砂糖・コーヒー・紅茶・チョコレート;煙が目にしみる―アヘンとタバコ ほか)
4 楽園復活?(幻覚剤の歴史;アルカイック的楽園再来への期待)
エピローグ 内と外なる星の海を見渡して

著者等紹介

マッケナ,テレンス[マッケナ,テレンス][McKenna,Terence]
ネオ・サイケデリック・グル、ポスト・モダン・シャーマンあるいはマッシュルーム・グルと呼ばれ世紀末アメリカの新たなドラッグカルチャーの旗手として話題を集めている。1946年生まれ、カリフォルニア大学バークレー校で生態学、資源保護、シャーマニズムを専攻し、その後、意識変容と民族薬理学の研究に携わる。アジアや南米を幅広く旅行して、特にアマゾン川流域のシャーマニズムと民族医学を研究した。一方で、化学的な幻覚剤LSDの非合法化とともに始まったサイケデリック・サブカルチャーに対する政府の弾圧に対して、70年代中期、幻覚性キノコの家庭栽培技術を確立し、そのマニュアルを刊行。これを契機に自然界の幻覚剤ともいうべきシロシビン・キノコが大衆にも手軽に入手可能になり、アメリカでは爆発的に広まった。その幻覚体験はアメリカ・ヨーロッパの精神文化、音楽、アートの深部に多大の影響を与えている

小山田義文[オヤマダヨシフミ]
1923年福岡県生まれ。東京外国語学校(現東京外国語大学)英語部卒。現在、中央大学教授。専攻は英語、文学

中村功[ナカムライサオ]
1943年大連生まれ。東京外国語大学英米科卒。現在、青山学院大学教授。専攻は英語、米文学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

unknown

4
牧野修『MOUSE』の巻末解説で紹介されていたのをキッカケに本書へ。単なるドラッグ推進・礼賛の書ではない(著者のスタンスはかなり厳格なもの)。内容はアカデミックであり、展開されている研究や考察はどれも興味深い。いわばドラッグを通して読み解く文化史・人類史の書。シャーマニズムとドラッグ、文化/宗教とドラッグの関係性、キノコ、大麻、ヘロイン、コカイン、LSDなどの各種解説、幻覚体験と意識変容、また、アルコール、タバコ、砂糖、コーヒー、紅茶といった嗜好品や、テレビによる<電子ドラッグ>にも触手が及んでいる。2012/06/06

lionleef

1
砂糖に魅了された西側世界は奴隷狩りまでして砂糖確保に躍起になった。積み重ねてきた歴史、文化、宗教、道徳心も砂糖の魅力の前では意味をなさなかった。そしてそんな黒歴史は今日では殆ど認知される事もない。砂糖恐るべし。2013/09/01

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

0
☆×4.0…こういう本は理性のない人、短絡的な考え方の人にはお勧めはできません。なんでかって?一見するとあからさまなドラッグ推進本に見えてしまいますからね。だけれどもそれは「否」。著者は条件付での推進派です。その条件もよくよく見るとかなり厳しく映ります。さまざまなドラッグが出てきますがそれぞれ幻覚の見え方は違うようですね。かの方が使ったドラッグも出てきますが詳細には記述されてはいません。メインはキノコのほうです。2010/10/20

MO

0
世界各地の古代文明が幻覚性植物をどのように扱ってきたかという民俗学的な話から始まり、現代でも馴染み深い中毒物質の話に続きます。その中には違法薬物だけではなく、砂糖や酒、タバコなど簡単に手に入るものまで含まれており、人に対する悪影響を無視して社会に流通されていることがわかります。特に砂糖が奴隷売買の下地になっていたと言うことは大変なショックを受けました。更には、現代で最も手軽で依存性の高いものはテレビだと言う事に異論はないはずです。2019/07/21

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