感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misui
7
ガレーや帆船といった古い時代の船や航海に関して、薄々好きなのではないかと思っていたがやはり大層面白かった。海戦、航路開拓、ピルグリム・ファーザーズ、海賊、捕鯨、怪談…等々、それぞれにまつわる話も面白い上にそこからいくらでも広げられ、教科書的な歴史の空白部分が埋められていくように感じる。たとえば、『ドン・キホーテ』のセルバンテスが志願兵としてレバントの海戦に参加していて左手の自由を失い、「レバントの片手男」と呼ばれていたなんて初めて知った。これははまりそう。2018/12/14
むらきち
4
いろいろなガレー船や帆船時代の話の詰め合わせという感じ。捕鯨の歴史が特に面白かった。沿岸から始まった捕鯨は、慣れてくるうちに外洋への操業に変化。数年をかけて世界を回りながら捕鯨を行い、海上で鯨油を取り出す。劣悪な環境と言わる帆船の中でも最低クラスの船で、3年から長くて5年も生活をする。ちょっと想像できない。あと、メイフラワー号の話も、植民の雰囲気と難しさがよく分かるもので良かった。2018/11/27