内容説明
毛沢東独裁体制が確立される以前の、中国共産党の二十数年間―同党誕生前夜の一九一〇年代末から一九四〇年代半ばまで―における指導者たちの言説の分析。中国における毛沢東中心史観(その影響はかつての日本の研究者についても指摘できる)を批判し、「歴史」と「現在」に対する新たな視座を提起する。
目次
第1章 五・四運動の衝撃と中国共産党の成立―初期社会主義者の思想的軌跡
第2章 陳独秀の「国民革命論」と国共合作―民主主義革命から社会主義革命へ
第3章 瞿秋白におけるトロツキズムとスターリニズム―中共理論家の役割とその悲劇
第4章 中共党史における糾弾用語―「二回革命論」言説はどのように生まれたのか?
第5章 中共党史における党内民主主義―意思決定のあり方と論争の所在を中心に
第6章 中共党史における都市と農村―「農村による都市包囲」論の提起を巡って
第7章 毛沢東「新民主主義論」の成立―指導者言説はどのように「聖典」となったのか?
第8章 再び、陳独秀について―中国トロツキー派運動と陳独秀の「最後の論文と書信」
結語
著者等紹介
江田憲治[エダケンジ]
1955年、三重県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導修了退学(文学修士)。京都産業大学外国語学部、日本大学文理学部、京都大学大学院人間・環境学研究科の各教授職を経て、京都大学名誉教授、明治大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 植物生きざま図鑑