内容説明
わたしが生涯かけて成し遂げたいと願っていた、死ぬ前になんとしてでも書き残しておきたいと決意していた、その作品が、ようやく完成しました。作品の主題は、「大日本帝国」という夜郎自大な名を僭称してきた国家によって、その国家目的にそって純粋培養された少年が、この国家の植民地都市にあって、この国家の崩壊にたちあい、ソ連軍という異民族の軍隊による占領下におかれ、それだけでなく、この国家と「日本民族」によって長期間支配抑圧されてきた中国民族による支配をもうけることになったため、「大日本帝国」という国家とその国民(日本人)が、この地においておかした悪行の数々を糾弾され、ときには直接的な報復に遭遇するなどしながら、しだいに、生き方を変えざるをえなくなっていく、その過程を描きだすことでした。
著者等紹介
彦坂諦[ヒコサカタイ]
1933年、宮城県仙台市生まれ。父は彦坂忠義(新潟大学名誉教授、原子力物理学者)。1945年、旅順工科大学勤務の父について渡り、1949年10月、大連から「引揚者」として帰国、東北大学で日本史を、早稲田大学大学院でロシア文学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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