出版社内容情報
親が変われば子どもも変わる……「しつけ革命」第一弾。
子どもにどう接していいかわからないと悩んでいるあなたへ。
本書のシンプルで実際的なスキルが、あなたの子育てをサポートします。
【書評再録】
●朝日新聞評(1998年8月22日)=本書があげる五つのスキルとは▼よい行動を見つける▼問題を回避する▼感情を認める▼適切な制限をする▼新しいスキルを教える。それぞれに具体的な対策が示される。「親」って大変。だからこそ、ひとつひとつできるところから始める構成になっている。また「三日間やりぬいたら自分自身にも『ほうび』を」など、親にも温かい本だ。
●読売新聞評(1998年9月12日)=子どもだけでなく親も自信を持ち、自尊心を育むことができる子育ての実践法を示した本。子ども一人ひとりの存在を認めた上で、社会のルールをきちんと教える「しつけ」を説く。同時に、子どもを虐待から守り、身体的安全と情緒的な安定のもとで育てるための手引書でもある。
●NHKすくすくネットワーク評(1999年4月号)=下の子が小学校6年生になり、子育てもようやく一段落した私が、もっと早くこの本に出会っていたかった、と悔しい思いをしているのが『「親」を楽しむ5つのスキル』。人は子どもが生まれたからといって、すぐ親になれるものではありません。必要なのは、親としての技能を学ぶこと。そのための具体的なノウハウを紹介したのがこの本です。根底には、小さくても一人の人格として子どもを尊重するという姿勢が貫かれています。この本を読むと、欠点も含めて、「うちの子は今のままでいい」と肯定できるようになります。そしてそのことは、親が自分自身をありのまま認めることにもつながるのです。
●神戸新聞評(1998年8月28日)=子育てを楽しみながら、親が子どもと一緒に成長していくための実践法を紹介したアメリカの手引書。
【読者の声】
■女性(35歳)=今まで数多くの子育てに関する本を読みましたが、「親」にスポットが当てられたものはなかったように思います。そういう意味において、本書は、私の子育ての疲れ、悩みをうんと減らしてくれるものとなりました。
■女性(32歳)=まだ途中ですが、思い当たることも多く、興味深く読んでいます。
■女性(31歳)=具体的に書いてあるので、生活の中に取り入れていけます。
【内容紹介】本書「訳者まえがき」より
「問題児」といわれる子どものひとつの問題点は、自尊心が低いことです。「自尊心」とは、短所や弱点も含めて自分を好きでいられること、自分を認め尊敬し、大切に思う心のことをいいます。自分を好きでいられる子どもは、他人の欠点や違いを認めることができます。自分を大切に思える子どもは、いじめたり、暴力で人に向かわなくてすみます。専門家からも指摘されていますが、この自尊心を育てるのは、親の大事な役割です。
自尊心を育てる要素として「身体的な安全」と「情緒的な安定」があげられていますが、安全な感覚はまず家庭で育まれるものです。身体的な安全は、自尊心を育てるための要素のいちばんの要で、子どもの健全な自意識を発達させるための必要条件です。それなしには健康的な自尊心の発達は望めません。子どもを威嚇したり脅威を与えない家庭環境、親と一緒にいて安全だと感じられることが、子どもにとっては不可欠なのです。
子どもにとっていちばん身近な親の影響は多大で、子どもは親しだいといっても過言ではありません。親が変われば子どもは変わります。つまり、親が変わらないかぎり子どもは変われないということです。子どもの声なき叫びを、子どもの代わりになって親にメッセージを送りたいと思っていたことが、本書を翻訳する動機にもなっています。
著者エリザベスは小学校の教諭としての経歴があり、彼女自身も2児の母親だということもあって、子どもの性質を非常に個別的にとらえています。決して、子ども一般はという言い方をせず、一人ひとり別個の人格があり、特徴がある。だからその子の個性を生かした子育て法を考えてみましょう、と語ります。
また、私にとっての課題であった、活発な性質をもつ子どもについても、「子どもの性質の特徴が活発すぎたり、激しすぎたり、頑固すぎると、親は悩まされます。もしあなたの子どもがそういう性質をもっていたら、おとなしい子どもをもつ親よりも、はるかにたいへんな生活になるでしょう。しかし、子どもの時にはやっかいだと思う特徴も、成長すればすばらしいものになるのです。問題なのは、その子どもの特徴とつきあっていく方法を学ぶことです」と語っていることに、どんなに励まされたことか。
子どもはすべて独自の個性を持って生まれてきます。一人ひとり違って当然です。一元的なしつけ法だからこそ、子どもは自主性を伸ばせないでいるのです。
エリザベスは、親の役割とは「愛と制限」を示すことだと言います。その子の性質もふくめてあるがままを受け入れること、何かをしたら愛してあげる、というような条件付きでない愛情をあたえることが大切だと語ります。そして、もう一つの親の役割は、感情や行動や態度に適切な制限をあたえることで、社会のルールを伝えていくこと。自分の行動が「適切」か「適切でない」かを、親からの問いかけで判断できるようにすることだと説いています。
子育ての時期はいずれ終わっても、親と子の関係は永遠です。創造的で新しい親のあり方を学んで、子どもにとっても、あなたにとっても有効な親業を身につけたいものです。本書が母親にとっても父親にとっても、子どもの親であるうえで大きな力になれれば、翻訳者としてたいへん嬉しいかぎりです。
【主要目次】
▲▲第1章
5つのスターポイントと対処のしかた
問題解決のプロセス
子どもを理解する(何が適切で、何が適切でないのか)
よい行動を見つける(第1の対処のしかた)
問題を回避する(第2の対処のしかた)
感情を認める(第3の対処のしかた)
適切な制限をする(第4の対処のしかた)
新しいスキルを教える(第5の対処のしかた)
▲▲第2章
感情の対処法
親子の力関係からくる対立を減らす対処法
対処法を使った問題解決
つぎに何をしたらいいか
目次
5つのスターポイントと対処のしかた
問題解決のプロセス
子どもを理解する―何が適切で、何が適切でないのか
よい行動を見つける―第1の対処のしかた
問題を回避する―第2の対処のしかた
感情を認める―第3の対処のしかた
適切な制限をする―第4の対処のしかた
新しいスキルを教える―第5の対処のしかた
感情の対処法
親子の力関係からくる対立を減らす対処法
対処法を使った問題解決
つぎに何をしたらいいか
-
- 和書
- イスラエル軍事史