原子力と人間の歴史―ドイツ原子力産業の興亡と自然エネルギー

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原子力と人間の歴史―ドイツ原子力産業の興亡と自然エネルギー

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  • サイズ A5判/ページ数 475p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784806714989
  • NDC分類 539.09
  • Cコード C0020

出版社内容情報

ドイツを代表する環境歴史学者と原子炉安全委員長を務めた原子力専門家が、40年に及ぶ調査研究をふまえて描く原子力70年の歴史。

政治史、経済史、社会史、科学史、技術史を横断する原子力産業史。
第二次世界大戦後、平和的な原子力利用を志したドイツは、どのようにして原発撤退を決定したのか。ナチスの核兵器開発、科学技術のあり方と核兵器保有の思惑、チェルノブイリ原発事故による反原発機運の高まり、2011年の福島の原発事故を受けた原発撤退の決定、エネルギーシフトまでを、ドイツを代表する環境歴史学者と原子炉安全委員長を務めた原子力専門家が政府・産業界・研究者へのインタビューと膨大な資料から描く。
日本の戦後史を逆照射するドイツエネルギー史の大著。

日本語版への前書き

ヨアヒム・ラートカウによる前書き 
 原子力は、いかにして未来のものから歴史になったのか
 熱狂から懐疑へ
 悪魔のいない悲劇
 核爆弾の力
 舵取りのいない展開
 エネルギーの方向転換のためのいくつかの洞察

ロータル・ハーンによる前書き
 時代についての一人の証言者の観察

第1章 第二次世界大戦の原爆製造プロジェクトから「原子力の平和利用」へ 
広島とハイガーロッホ―歴史的な重荷を負った原子力コミュニティーと内部の不和
原子力政策――アデナウアー、エアハルト、ハイゼンベルク
 原子力政策の原点――科学者か、産業界か
 第二次世界大戦の遺物――重水炉とウラン遠心分離機
原子力エネルギーの経済的な基本的枠組み
 原子力政策と公的な財政措置の展開
 原子力産業と民間資本の好景気

第2章

内容説明

政治史、経済史、社会史、科学史、技術史を横断する原子力産業史。第二次世界大戦後、平和的な原子力利用を志したドイツは、どのようにして原発撤退を決定したのか。ナチスの核兵器開発、科学技術のあり方と核兵器保有の思惑、チェルノブイリ原発事故による反原発機運の高まり、二〇一一年の福島の原発事故を受けた原発撤退の決定、エネルギーシフトまでを、ドイツを代表する環境歴史学者と原子炉安全委員長を務めた原子力専門家が政府・産業界・研究者へのインタビューと膨大な資料から描く。日本の戦後史を逆照射するドイツエネルギー史の大著。

目次

第1章 第二次世界大戦の原爆製造プロジェクトから「原子力の平和利用」へ
第2章 「原子力の平和利用」という幻想―思惑の局面
第3章 つくり上げられた事実―計画にはなかった軽水炉の勝利
第4章 原子力関係者が目をそらしたリスクが世の中に衝撃を与える
第5章 忍び寄る没落から明らかな没落へ
総決算と展望―エネルギー産業における構造改革と新しいタイプの担い手の必要性

著者等紹介

ラートカウ,ヨアヒム[ラートカウ,ヨアヒム] [Radkau,Joachim]
ビーレフェルト大学名誉教授。1943年生まれ。ドイツにおける環境史の創始者の一人として著名。環境史や自然保護史、技術史分野での基準となる数々の著作がある。1970年、ハンブルク大学で博士号取得。1980年、『ドイツ原子力産業の興隆と危機』と題する論文で教授資格取得。1981年からビーレフェルト大学歴史・哲学部教授(近現代史)。教授資格取得論文以来、その分野において最も大きな業績を上げた研究者として知られている

ハーン,ロータル[ハーン,ロータル] [Hahn,Lothar]
ドイツの原子物理学者であり、かつ、原子力分野の内部精通者。1944年生まれ。マインツ大学などで物理学を学ぶ。1978年からエコ・インスティテュートの原子力エネルギーの専門家として活躍した後、2001年から現役引退の2010年まで施設及び原子炉安全協会の会長。1999年から2002年まで連邦政府の原子炉安全委員会委員長。また、2006年から2008年までOECDの原子力機関(NEA)の原子炉施設安全委員会委員長

山縣光晶[ヤマガタミツアキ]
ドイツ環境政策研究所所長、林業経済研究所フェロー研究員。1950年生まれ。1972年、東京農工大学農学部卒業。2013年、上智大学大学院文学研究科(ドイツ文学専攻)博士後期課程修了。林野庁国有林野総合利用推進室長、近畿中国森林管理局計画部長、岐阜県立森林文化アカデミー教授、東京農工大学・京都精華大学講師、林道安全協会専務理事、全国森林組合連合会常務理事、一般財団法人林業経済研究所所長などを歴任。日本独文学会会員。専門は、森林政策、環境政策、ドイツロマン主義文学

長谷川純[ハセガワジュン]
1957年生まれ。1983年、上智大学大学院文学研究科(ドイツ文学専攻)博士前期課程修了。ルール大学、ボン大学に学ぶ。2012年上智大学大学院文学研究科(ドイツ文学専攻)博士後期課程修了、博士(文学)、日本独文学会会員。ドイツ銀証券調査部を経て、現在日系IT企業グループ人材育成部門に勤務

小澤彩羽[オザワアヤハ]
2008年、上智大学大学院文学研究科(ドイツ文学専攻)博士前期課程修了。この間、フライブルク大学にも学ぶ。修士(文学)。インゲボルク・バッハマンなどの20世紀ドイツ文学を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

32
2012年初出。肝心な点だが、原子力の歴史の秘密は、原子力コミュニティーの最内奥の中核に全能の司令部が存在したのではく、全体を網羅する舵取りと責任が実はどこにもなかったこと(9頁下段)。核廃棄物の最終貯蔵に終わりがない(49頁上段)。原子力の平和利用に抱いたすべての希望の背景となったのは、持続的な平和や国際協力を力ずくでも勝ちとるであろうと人が期待した核兵器(57頁上段)。第五福竜丸は72頁下段に出る。プルトニウムは爆発しやすさ、毒性で最大の危険源と承知の事実だった(130頁上段)。2016/04/13

coolflat

14
原子力を巡るドイツの戦後史。意思決定の過程や安全問題、権力と金や中央と地方の問題、原発の裏に潜む核兵器、意思決定や責任の所在の曖昧さ、など様々な事柄は、日本との類似性に富み、日本の原子力問題を考える上で大きな示唆を与える。日本との類似点としてはウラン燃料に依存する軽水炉を採用した事、違う点は早い段階で再処理から撤退できた事、が挙げられる。一番知りたかったのは、余剰プルトニウム問題に関し、ドイツがどう折り合いをつけ撤退したのか、という事だが、日本の脱原発において最も参考になる事柄が書かれておらず残念だった。2016/05/07

takao

1
ふむ2022/03/28

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