砂―文明と自然

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 419p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784806714255
  • NDC分類 458
  • Cコード C0040

内容説明

波、潮流、ハリケーン、古代人の埋葬砂、ナノテクノロジー、医薬品、化粧品から金星の重力パチンコまで、不思議な砂のすべてを詳細に描く。米国自然史博物館のジョン・バロウズ賞受賞の最高傑作、待望の邦訳。

目次

第1章 砂つぶの生い立ちと性質
第2章 砂が集まる不思議な世界
第3章 砂が連想させるもの―大きな数
第4章 川から海へと旅する砂つぶたち
第5章 波、潮流、ハリケーンにもまれる砂の旅
第6章 風に吹かれてできる砂漠
第7章 過去を証言する砂
第8章 砂が連想させるもの―伝承と芸術
第9章 人の生活の中で活躍する砂
第10章 地球を超えて、時間を超えて
エピローグ ツタンカーメンの砂漠ガラスの謎

著者等紹介

ウェランド,マイケル[ウェランド,マイケル][Welland,Michael]
ケンブリッジ大学卒業。地質学専攻。ハーバード大学で修士号を、ケンブリッジ大学で博士号を取得。オマーンで行なわれたイギリス地質学調査に同行。米国の大学で教鞭をとりながら研究生活を送ったのち、国際的なエネルギー業界で二〇年間、技術部門と管理部門にたずさわるなど、世界各地のさまざまな地質を見ながら仕事をしてきた。また、ロンドン地質学会、米国地質学会、王立芸術協会の会員として数多くの講演を行ない、学術論文や書籍の書評を執筆している

林裕美子[ハヤシユミコ]
兵庫県生まれ。信州大学理学部生物学科卒業。同大学院理学専攻科修士課程修了。おもに生命科学分野の英日・日英の技術翻訳を得意とするHAYASHI英語サポート事務所を運営。環境科学への興味から、宮崎の海岸問題を扱う市民団体「ひむかの砂浜復元ネットワーク」を立ち上げ、市民調査で砂浜の動きなどを調べて海岸行政への提言を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヨクト

28
完全にイカス本でございます。「砂」という単純かつインパクトのあるタイトル。見る者の目を惹く素敵すぎる装丁。自然科学の権威ある賞にも選ばれるほどの内容。本棚に飾りたいでしょう。砂、子供の頃は砂場でお世話になりましたが、いつしか気にも留めず、踏みしめているだけ。そんな砂ですが、その砂一粒一粒同じものはなく、それぞれに物語があり、プロフィールがあるのだ。砂は時に音を奏で、長き歴史を保存する。砂は悠久の時の旅人である。ロマンが詰まり過ぎです。2013/11/03

11
あまりにも身近な砂。本書は砂の定義から始まり生成・性質、砂が人に与えた影響(生活、文化、芸術)、そして砂が関わる自然の営み(砂浜、川、砂漠他)、砂で作られているもの、そして何より砂から分かることをとても丁寧に説明してくれている。特に砂の挙動、自然で砂がどのような役割を果たしているかは本書の重要な部分で読み応えがある。砂浜の浸食問題が地球規模の収支問題だとは思っていなかった。営みで使われている<砂>の多さも。砂を消し去られてしまうと私たちの生活は崩壊する。表紙でびびっと来た人は迷わず手に取ってみては2014/07/12

Olive

5
第一章の書き出しが「レ・ミゼラブル」と「若きアメリカ人」の砂に関わる一節。意外な視点。学術書分類なのだが物理学、数学、地質はもちろん歴史、文学など様々な視点から砂というものを見つめる本。足元の砂はプレートの沈み込みや大陸移動で地中奥深くから隆起し、風化し、水と交わり、 続成作用で岩となり長い長い年月を経て今ここにある。なんてロマンチックな! Doctor of Philosophy こういう視点から書かれた本はまだまだ少ない。久しぶりに読み応えのあった一冊。2020/03/03

やす

5
砂について科学的性質から文化的側面まで幅広くまとめた名著。普段砂に着目することは少ないが、今後は旅先で砂が目に入るようになるかな。 砂浜の問題はとても深刻だと思う2019/03/11

よふかしとるねいど

5
表紙に「砂」とでかでかと書かれており、さいしょなんの本なのか戸惑ったが、実際すごくストレートに砂の本だった。予備知識もいらず軽快に読める砂にまつわる読み物集といった感じ。一冊で、ミクロからマクロまで流れを追って砂の世界を紹介してくれるので、理解しやすく砂がつまったような頭でもあまりこんがらがらずにすんだ。僕は地学には人並み程度にしか興味がなく、しかも砂のたびにも大してロマンを感じないが、それでも面白く読めた。表紙に惹かれたら、直感はそれほど間違いではないと思う2014/06/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4020609
  • ご注意事項