内容説明
1142年、1787年、1946年…北米先住民イロコイ連邦憲法、アメリカ合衆国憲法、日本国憲法が生まれた、3つの時代を通して見える風景とは。民主主義の「もう1つの源流」を、1000年のときを超えてたどる魂の旅。
目次
1章 平和の白い根―イロコイ連邦建国
2章 生命と自由と幸福を求めて―アメリカ合州国建国
3章 臣民から市民へ―合州国憲法の宿題
4章 真珠のワンパム―日本国憲法に編み込まれたもの
著者等紹介
星川淳[ホシカワジュン]
1952年東京生まれ。1982年より鹿児島県屋久島に暮らし、持続可能な生活と社会を実践的に追求。60冊を超える著訳書を持ち、ラヴロック、ベイトソン、リフキン、カプラなど、精神世界や環境思想の紹介者として知られる。一方、「非戦」(坂本龍一監修)の共著編集など、平和問題での発言もおこなう。影響力のあるメルマガ「屋久島発インナーネットソース」と姉妹ウェブログ「心網付録」の発行人でもある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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takao
4
ふむ2024/03/10
シノウ
2
イロコイ連邦の話。白人に説いた平和、民主主義についての考え方は、合衆国憲法にも反映されている。しかし、白人たちが学んだ平和・自由の概念は、イロコイたちが描いたものとは違うものとなってしまった。入ってきた移民たちがヨーロッパで迫害を受けてきたピューリタンが主であったことがあるのかもしれない。南米に乗り込んだカトリック教国の搾取の例などを見ると、イロコイが出会ったのがピューリタンだったから生き残ったのかもしれないが…。 イロコイの和合は、日本の和合概念である「八紘一宇」よりもさらに人間的な営みだったのかな? 2023/05/04
おたきたお
1
アメリカの憲法が原住民のイロコイ連邦の法の精神を反映している、と指摘した著作。憲法草案を作成した当事者とイロコイ連邦との関わりや、イロコイ連邦の合議制や母系制、参加者が納得するまで話し合う「議会」のあり方など、「へぇ~」という話が多い。イロコイの法の精神が西欧へ、そして日本国憲法へと受け継がれていると著者は指摘する。この指摘は一見飛躍しているのように見えるが、イロコイの法の精神は人類普遍のものであるのかもしれない。本著は「United States」を「合州国」しているが、私もこの訳の方がよいと思う。2006/01/01
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