内容説明
森林、河川、水循環、防災―これまでの研究で、何がどこまでわかっているのか。今まで情緒的に語られてきた「緑のダム」を、第一線の研究者、行政担当者、住民、ジャーナリストがあらゆる角度から科学的に検証する。
目次
第1章 「緑のダム」の科学(「緑のダム」研究はどこまで進んだか;森林の荒廃は洪水や河川環境にどう影響しているか;森が水をためる仕組み―「緑のダム」の科学的評価の試み;世界の「緑のダム」研究事情 ほか)
第2章 「緑のダム」への期待と議論(なぜ住民は「緑のダム」に共感するのか;森林水文学から見た川辺川ダム問題;脱ダムから「緑のダム」整備へ―森林と水プロジェクト活動から;「緑のダム」で地域と水を再生する―高知県檮原町の事例と森林環境税;「緑のダム」と政策、これまでとこれから)
著者等紹介
蔵治光一郎[クラジコウイチロウ]
1965年東京都生まれ。東京大学農学部林学科卒業。同大学院博士課程在学中、青年海外協力隊員としてマレーシア・サバ州森林局森林研究所に勤務。博士(農学)。東京大学農学部附属千葉演習林、東京工業大学大学院総合理工学研究科環境理工学創造専攻等を経て、現在、東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林愛知演習林講師
保屋野初子[ホヤノハツコ]
1957年長野県生まれ。法政大学大学院修士課程政策研究プログラム修了。筑波大学卒業後、出版社、雑誌記者を経てフリージャーナリスト。水、公共事業、河川、森林など自然と人間社会とのかかわりを主なテーマに執筆および編集活動を行う
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