内容説明
自動車メーカーはSUVの最悪の経歴を消費者には知らせたがらない。メーカーの利益の大半は、こうした巨大な車を売ることで得られ―乗用車については何とか収支が合う程度である―100億ドル以上をメーカーは広告、ロビイング、メディアの取り込みに使って、悪いニュースを糊塗、隠蔽しているのだ。ラルフ・ネーダーが1965年に世界最大の自動車メーカーを告発して、米国で消費者運動を根づかせた『いかなるスピードでも安全ではない』を思い起こさせる本書は、認識しようとしまいと私たち全員を危険にさらす産業を痛烈に告発するものである。
目次
1 SUVの誕生(SUV前史;死体再生 ほか)
2 SUVの暗部(四駆安全神話;横転 ほか)
3 SUVが世界を轢きつぶす(次世代のSUVドライバー;多目的クロスオーバー車 ほか)
4 終章(SUV:13の神話と現実;自動車の分類一覧と初期オフロード車の歴史 ほか)
著者等紹介
ブラッドシャー,キース[ブラッドシャー,キース][Bradsher,Keith]
1996年から2001年まで『ニューヨーク・タイムズ』デトロイト支局長を務める。この間、ジョージ・ポーク賞を受賞し、ピュリッツァー賞の最終候補者となる。ノースカロライナ大学およびプリンストン大学を卒業後、1989年より『ニューヨーク・タイムズ』記者として活躍。現在は同紙香港支局長をつとめる。『SUVが世界を轢きつぶす―世界一危険なクルマが売れるわけ』は、ハードカバー版が2002年に刊行され、数々の賞を受賞
片岡夏実[カタオカナツミ]
1964年神奈川県生まれ
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