出版社内容情報
子どもの自尊感情は、親が自分を大切にすることから始まります。
親が自分を大切にすることは、子育ての第一歩であり、もっとも大事なことです。
自分を大切にすることで、次のようなことができるようになります。
自分の要求と気分を理解する。
子どもの要求と気分を理解する。
ストレスに対処する方法を見つける。
不健全な状況を避ける。
自分と子どものために問題を創造的に解決する。
【書評再録】
●読売新聞評(1999年5月11日)=子どもが自尊感情を高めるためには、まず親自身が自分を大切にし、自尊感情を育てることが大切、と説く。著者3人はいずれも母親であり、親の教育、養父母の訓練など、親のサポートにかかわってきただけに、母や父、子どもにかかわる多くの大人たちへのヒントが盛り込まれている。
●産経新聞評(2000年4月7日)=子育ての悩みや不満はいろいろあるが、すべては自分の心のもちようということを教えてくれる。
●神戸新聞評(1999年5月7日)=子育ては、まず自分に自信を持つことから--。自尊心を養うことで子どもとの関係を見つめ直そう、という米国の手引書。
【読者の声】
■女性(34歳)=とても具体的に書かれていてわかりやすかったです。反省することもたくさんあったけど、自分を見直すいいヒントになりました。ありがとうございました。
■女性=前向きに考えられる楽しい本だと思います。
【内容紹介】本書「訳者まえがき」より抜粋
母であり教育者である3人の女性たちの、豊かな経験に基づいて書かれた本書は、やさしくわかりやすく、しかも親たちに、自分にも実践できると思わせるたくみさで、具体的に対処法を語ってくれます。また子どもは親から何を必要としているかが、親子双方の身になって書かれている点にも感心しました。そして文章で表現できない心の細かい動きをイラストにして表現している点も効果的だと思いました。
日本では「相手を思いやるように」とか「自分より他人を優先して」とは教えられてきましたが、自分を大切にするという考えは、逆にわがままとか利己的というふうにとらえられてきました。ところが自分をさしおいて相手を優先するだけでは、無力感や喪失感を覚え、結果として、相手も自分も大切にしきれなくなる、つまり、自分を大切にできる人がじつは他人をも大切にできるのだということがわかってきました。
「自分を大切にする」と同義語が「自尊感情」だと思います。日本でも子どものいじめや問題行動の解決法として、「自尊感情」の重要性が語られるようになってきていますが、自尊感情の英語にあたる“Self-Esteem”は、1970年代の北米の暴力防止対策または教育界のキーワードでした。
自尊感情とは、「自分が好きである」「自分を大切に思える心」のことをいいます。
では、どうしたら自分自身の自尊感情を高めることができるでしょうか。自尊感情を育てる六つの要素として、身体的な安全、情緒的な安定、確かな自己概念、所属感がある、可能性を信じる、使命感をもつ---があげられています。そしてこの六つの柱は子ども時代に大人によって築かれるもので、とくに親が実際にその模範となって教えることが重要視されています。親の影響は絶大で、子ども時代に親が子どものあるがままを受け入れ、子どもを信頼し、子ども自身が信頼や尊敬を体験していくことが大切です。親の役割は重大です。
では、不幸にも子ども時代に自尊感情を高められる環境になかった人が親になったときには、どうしたらいいのでしょう。そういうあなたに本書を読んでもらいたいと思います。
本書は母親だけでなくもちろん父親にも、そして子どもにかかわるすべての大人に読んでもらえたらと思います。
【主要目次】
▲▲第1章・わたし自身を知ること
わたしの内面を見つめる
外からうける影響
感情を理解する
怒り---パワーのある感情
▲▲第2章・わたし自身を大切にするためのスキル
変化について考える
感情や要求への対処法
上手に聴くこと、話すこと
変化を助ける
目次
1 わたし自身を知ること(わたしの内面を見つめる;外からうける影響;感情を理解する;怒り―パワーのある感情)
2 わたし自身を大切にするためのスキル(変化について考える;感情や要求への対処法;上手に聴くこと、話すこと;変化を助ける)