出版社内容情報
とっておきの化石の産地、採集のコツ、独自にあみだしたクリーニング法……化石の楽しみ方のすべてを伝授する。大好評の正編・続編につづく待望の完結編。著者秘蔵の化石104点をカラー写真で一挙に公開する。 ★★★中日新聞評(1994年9月17日)=化石との出会いから底無しの魅力までを、具体的な体験を交えて紹介している。喜々として採集旅行に出かける気分、思わぬ収穫の喜び、体験で感じた問題提起などが素直につづられており、一気に読み通せる。★★★日刊ゲンダイ評(1994年9月2日)=化石採集の喜びとその極意におのずと触れることができる。採集の準備から標本づくりまでの懇切丁寧なノウハウ、日本全国863ヶ所に及ぶ化石産地一覧、展示施設紹介など、付録・資料が特に充実。★★★子供の科学評(1996年9月号)=著者の実体験からにじみでた自然観などがそれとなく折り込まれていて、楽しく読みすすめながらもいろいろと教えられることが多い本です。化石を勉強したい人たちへの親切な配慮がなされているのもうれしいことです。★★★ ■■■男性(41歳)=数々の素晴らしい化石標本の写真と親近感あふれる旅の文章によって、化石に興味を持っている私にとって、本当にワクワクさせられる本です。■■■男性(44歳)=全国的に化石産地が網羅されていて内容が充実している。■■■女性(23歳)=化石標本の写真がみごとでした。特にアンモナイトの内部構造と題された写真。本来なら中に何かつまっていて見えない部分の写真。この一枚の写真で、取り寄せてまで購入しようという気になりました。■■■男性(33歳)=単なるガイドブックでなく、読み物として楽しく読ませてもらいました。■■■ ●●●「おわりに」より抜粋=僕が「日本全国化石採集の旅」を執筆しようと思った本来の目的は、化石を何も知らない人に少しでも興味を持ってもらい、化石を正しく知ってもらおうということである。決して化石が好きな人のためにだけ書いた本ではない。だからあえて化石の学名にはこだわらなかったし、難しいことも述べなかったつもりである。それよりも発見の苦労や喜びを、旅行中のいろいろなエピソードとともに述べて、一緒にその楽しさを味わってもらおうと思って書いたつもりである。化石はそのイメージよりも意外と美しいものである。その美しい化石を、まず「美しい!」と感じてもらうことで興味をつなぎ、それから化石を考えてもらいたいのである。まずは感じることが一番。そして次に不思議だと思うことである。最初から理論や理屈を並べても、一般の人にすぐに興味を持ってもらうというのは無理ではないだろうか。それはお節介というものである。博物館でも、難しいことばかりをパネルで述べるのではなく、美しく、カッコよく、しかも本物の化石をたくさん並べ、少しでも一般の方々に感動を与えるような展示にしてほしいと思うのである。●●● 【主要目次】▲▲第1章・化石採集の歓び=記念すべき日/三葉虫復活/初めての和泉層群/一念通ず/クジラと鰭脚類/メタプラセンチセラス/80センチのアンモナイト/海岸のアンモナイト/フォッサマグナミュージアムへ/佐川町のキダリス/14センチのクジラの歯/トグロコウイカ/化石の石膏模型/恒例の東北巡検・その1/恒例の東北巡検・その2/ややミクロの化石/地球便り ▲▲第2章・達人への道・その1---推理とインスピレーション=石灰岩中のトンボの化石/化石の七不思議/四国・中国博物館見学旅行/最悪の北陸・中部巡検/10年ぶりのビカリア/シャコの化石/教訓 ▲▲第3章・達人への道・その2---執念のクリーニング=ビカリアのクリーニング/メソザウルスのクリーニング/創意工夫/三葉虫の完全体を求めて/房総半島巡り歩き/ズッコケ採集旅行/8病楝でのクリーニング/16年振りの収穫/秘蔵の産地/スーパーにて/化石仲間のメッセージ ▲▲付録=化石標本統計表/新たに確認された博物館・新しく建設された博物館
内容説明
とっておきの化石産地、採集のコツ、独自にあみだしたクリーニング法…化石の楽しみ方のすべてを伝授する。大好評の正編・続編につづく完結編。
目次
化石採集の歓び(記念すべき日―化石の発掘 三重県;三葉虫復活―権現谷のその後 滋賀県;初めての和泉層群―ハイキングに終わる 大阪府 ほか)
第2章 達人への道(推理とインスピレーション(石灰岩中のトンボの化石―じつはウミユリの化石 滋賀県;化石の七不思議―だから化石はおもしろい 全国;四国・中国博物館見学旅行―新たにできた博物館 高知・岡山・鳥取・兵庫県 ほか)
執念のクリーニング(ビカリアのクリーニング―不可能を可能にする 滋賀県;メソザウルスのクリーニング―準備室にて・その2 滋賀県;創意工夫―クリーニングの方法 滋賀県 ほか))