目次
わたしのピエロを探した
手に消える束の間の雪ひらのように
客のいない
化粧の仮面を剥ぎ取って
深い痛みからもっとも遠く
サーカス小屋の取り払われた深海の底のような音の届かない
結びそこね
ピアノは柩
寂れた北の町の小さな郵便局前
肌寒い夜の風に顔を引き攣らせながら〔ほか〕
著者等紹介
小笠原弘文[オガサワラヒロフミ]
1932年青森県つがる市生まれ。詩集に『朽葉』(1993年)、『もうひとつの祈り』(1996年)、『そしてその流刑の地』(1999年)がある。現在、詩誌「胴乱」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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