感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くるた
1
短編集。「東北は〜」「青森は〜」で括って何かを説明しようとする時、津軽ってそういう括りとは全く別の、「津軽」でしかないものが存在していると思います。訛りも津軽は別物っていいますし。津軽三味線に憧れているので、直木賞受賞作の「津軽じょんから節」と「津軽世去れ節」が特に素晴らしかった。叩き三味線と弾き三味線という言い方があるのを知り、ネットで検索して高橋竹山の演奏にドキドキしました。あとは「猫と泥鰌」も良かった。津軽三味線、生で聴いてみたい。2019/03/11
花神
0
直木賞受賞作を含む短編集。ノンフィクション風の『津軽じょんがら節』と『津軽世去れ節』は表舞台からは消えてしまった芸能に生きた人々を描いており、文字には残らない偉人という存在に思いを至らせてくれる。他の作品も青森特有の風土と人間を題材にしており通常の小説とはまた違った趣がある。とはいえ、小説の展開には首肯できない部分もあるにはある。2010/08/15




