出版社内容情報
依頼者に有利な裁判例を導き裁判所の判断を事前に予測するために、網羅的に特許裁判例を集積した稀有な一冊。特許実務家の必携書。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
依頼者に有利な裁判例を迅速に導き、裁判所の判断を事前に予測する!
◎初版より大幅増加!1,200件の厳選した特許裁判例を、論点毎に勝/負で分類
◎各裁判例の要点、有利・不利、重要度を表示
◎特許出願手続における中間処理においても審査官・審判官を説得する材料として活用できる
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特許法の体系的な教科書は優れたものが多く存在しておりますが、網羅的に特許裁判例を集積した書籍は存在しません。初学者にとっては、教科書に従って特許法を体系的に勉強し、重要裁判例を確認することが重要です。特許実務家としては、依頼者から相談を受けた具体的事例について、裁判所がどのように判断するか見通しを立てることが求められます。更に言えば、必ずしもすべての裁判例が整合する訳ではないとすれば、当該具体的事例について、依頼者に有利な裁判例を見出すことが求められています。この点、特許実務のキャリアを永く積まれている方は、多くの裁判例を熟知しておられ、少なくとも「この論点について、このような裁判例があったはずだ。」というイメージを有しているため、適切な裁判例(依頼者に有利な裁判例)を迅速かつ適切に見出します。しかし、若手の特許実務家は、自らが特許実務を開始する以前の裁判例も含めて検討する必要があるため、迅速性・正確性の観点から不利であることは否めません。
そこで、過去の特許裁判例を集積し、論点毎に分類したデータベースを作成し、これを特許実務家の方々に広く利用していただくことにより、日本の特許業界に少しは貢献できるのではないかと考え、“特許裁判例事典”と銘打って出版しました。
本書は、論点毎に出願人(特許権者)有利な事例と不利な事例を整理し、各裁判例に実務上の重要度を付し、判旨の抜粋中の重要箇所を赤字で示すとともに判旨の要点を付記しております。したがいまして、本書の第一の利用法としては、具体的事例において問題となっている論点の箇所を開けていただき、判旨の要点と判旨の赤字部分を一読して具体的事案に関連する裁判例を探し、当該関連する裁判例の判決文を確認する段取りで、正に“事典”として使ってください。第二の利用法としては、特許裁判例の学習に使ってください。特許法の教科書に基づく勉強を修了し、特許実務を開始された若手弁理士の方々、会社知財部の若手の方々にとって、どのような特許裁判例が存在するかを概観しておくことで、実際に具体的事案を検討する際に、迅速に関連裁判例を見出すことができるます。
本書を、出願段階、訴訟提起前の交渉段階の調査・検討の際や審決取消訴訟ないし特許侵害訴訟において、依頼者に有利な裁判例を迅速に発見する事や裁判所の判断の見通しを得るためにご活用ください。また、特許出願手続における中間処理において、審査官・審判官を説得する材料としてもご活用いただけます。特許実務家の必携書。
特許法36条4項1号(実施可能要件、委任省令違反)≪勝訴事案≫
特許法36条4項1号(実施可能要件、委任省令違反)≪敗訴事案≫
特許法36条6項1号(サポート要件)≪勝訴事案≫
特許法36条6項1号(サポート要件)≪敗訴事案≫
特許法36条6項2号(明確性)、PBPクレームを含む ≪勝訴事案≫
特許法36条6項2号(明確性)、PBPクレームを含む ≪敗訴事案≫
旧特許法36条6項5号(クレームの記載要件)≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫
補正(、訂正、分割)における新規事項追加、「除くクレーム」とする補正・訂正・分割≪勝訴事案≫
補正(、訂正、分割)における新規事項追加、「除くクレーム」とする補正・訂正・分割≪敗訴事案≫
訂正における「誤記・誤訳の訂正」(拡張、実質的変更)(特許法126条4項)≪勝訴事案≫
訂正における「誤記・誤訳の訂正」(拡張、実質的変更)(特許法126条4項)≪敗訴事案≫
訂正における実質的変更(「誤記・誤訳の訂正」以外)≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫
特許法29条の2(拡大先願)≪勝訴事案≫ 93 特許法29条の2(拡大先願)≪敗訴事案≫
新規性(29条1項各号)(「用途」の新規性を含む)≪勝訴事案≫
新規性(29条1項各号)(「用途」の新規性を含む)≪敗訴事案≫
公知・公用(公然実施の同一性、「公然」性、刊行物公知の「頒布」「刊行物」性)≪勝訴事案(公知・公用が否定された事案)≫
公知・公用(公然実施の同一性、「公然」性、刊行物公知の「頒布」「刊行物」性)≪敗訴事案(公知・公用が認められた事案)≫
発明の要旨認定(リパーゼ最高裁判決の運用)≪勝訴事案≫
発明の要旨認定(リパーゼ最高裁判決の運用)≪敗訴事案≫
進歩性?「動機付け」「阻害事由」(「容易の容易」を含む) ≪勝訴事案≫
進歩性?「動機付け」「阻害事由」(「容易の容易」を含む) ≪敗訴事案≫
進歩性?「(顕著な)作用効果」、「技術的意義」(出願日後に頒布された文献の取扱いを含む) ≪勝訴事案≫
進歩性?「(顕著な)作用効果」、「技術的意義」(出願日後に頒布された文献の取扱いを含む) ≪敗訴事案≫
進歩性?「設計事項」 ≪勝訴事案≫ 165 進歩性?「設計事項」 ≪敗訴事案≫
進歩性?「引用発明の認定」「一致点・相違点の認定」、引用発明の適格性 ≪勝訴事案≫
進歩性?「引用発明の認定」「一致点・相違点の認定」、引用発明の適格性 ≪敗訴事案≫
進歩性?「周知技術」 ≪勝訴事案≫
進歩性?「周知技術」 ≪敗訴事案≫
進歩性?「数値限定発明、パラメータ発明」 ≪勝訴事案≫
進歩性?「数値限定発明、パラメータ発明」 ≪敗訴事案≫
進歩性?(「効果」のクレームアップ) ≪勝訴事案≫
進歩性?(「効果」のクレームアップ) ≪敗訴事案≫
進歩性?(追試と内在的特性(INHERENT)の認識) ≪勝訴事案≫
進歩性?(追試と内在的特性(INHERENT)の認識) ≪敗訴事案≫
進歩性?(その他) ≪勝訴事案≫
進歩性?(その他) ≪敗訴事案≫
【自由技術の抗弁】 ≪抗弁が否定された事案≫
【自由技術の抗弁】 ≪抗弁が成立した事案≫
冒認出願・移転請求(「発明者」の定義) ≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫
(充足論)-?クレーム解釈(特許発明の技術的範囲)≪勝訴事案≫
(充足論)-?クレーム解釈(特許発明の技術的範囲)≪敗訴事案≫
(充足論)-?均等論- (1)第一要件(非本質)≪勝訴事案≫
(充足論)-?均等論- (1)第一要件(非本質)≪敗訴事案≫
(充足論)-?均等論- (2)第二要件(置換可能性)≪勝訴事案≫
(充足論)-?均等論- (2)第二要件(置換可能性)≪敗訴事案≫
(充足論)-?均等論- (3)第三要件(置換容易性)≪勝訴事案≫
(充足論)-?均等論- (3)第三要件(置換容易性)≪敗訴事案≫
(充足論)-?均等論- (4)第四要件(自由技術の抗弁)≪勝訴事案≫
(充足論)-?均等論- (4)第四要件(自由技術の抗弁)≪敗訴事案≫
(充足論)-?均等論- (5)第五要件(意識的除外)≪勝訴事案≫
(充足論)-?均等論- (5)第五要件(意識的除外)≪敗訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(1)「のみ」要件≪勝訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(1)「のみ」要件≪敗訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?1)「その物の生産に用いる物」要件≪勝訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?1)「その物の生産に用いる物」要件≪敗訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?2)「不可欠」要件≪勝訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?2)「不可欠」要件≪敗訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?3)「知りながら」要件≪勝訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?3)「知りながら」要件≪敗訴事案≫
(充足論)-?間接侵害-(2?4)「日本国内において広く一般に流通しているもの」要件≪勝訴事案≫
(充足論)-?(抽象的・)機能的クレーム- ≪勝訴事案≫
(充足論)-?(抽象的・)機能的クレーム- ≪敗訴事案≫
(充足論)-?用途発明、サブコンビネーション発明 ≪勝訴事案≫
(充足論)-?用途発明、サブコンビネーション発明 ≪敗訴事案≫
(充足論)-?数値限定発明、パラメータ発明 ≪勝訴事案≫
(充足論)-?数値限定発明、パラメータ発明 ≪敗訴事案≫
(充足論)-?経時変化する製品の充足性 ≪勝訴事案≫
(充足論)-?経時変化する製品の充足性 ≪敗訴事案≫
(充足論)-?プロダクト・バイ・プロセス・クレーム(PBPクレーム)≪敗訴事案のみ≫
(充足論)-?複数主体の関与-(1)主体的関与のパターン ≪勝訴事案≫
(充足論)-?複数主体の関与-(2)教唆・幇助のパターン ≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫
(充足論)-?その他(「実施」の有無、「延長登録された特許権の効力」の範囲を含む)- ≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫【先使用権】?「事業の準備」 ≪抗弁が成立した事案≫
【先使用権】?「事業の準備」 ≪抗弁が成立しなかった事案≫
【先使用権】?「実施又は準備をしている発明の…範囲内」 ≪抗弁が成立した事案≫【先使用権】?「実施又は準備をしている発明の…範囲内」 ≪抗弁が成立しなかった事案≫
【先使用権】?その他(先使用発明の認定を含む)≪抗弁が成立した事案≫
【先使用権】?その他(先使用発明の認定を含む)≪抗弁が成立しなかった事案≫
【実施権】 ≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫ ※平成21年改正特許法99条:特許譲受人に対する通常実施権の当然対抗 【その他の抗弁】 ≪消尽(並行輸入)、試験のための研究(特許法69条)≫
(損害論)≪特許権者に有利な裁判例≫
(損害論)≪特許権者に不利な裁判例≫
その他(差止めの範囲、訂正の再抗弁、知財関係の契約、文書提出命令、「使用」概念、時機後れを含む)
手続違背 ≪勝訴事案≫
手続違背 ≪敗訴事案≫
延長登録 ≪勝訴事案≫≪敗訴事案≫
米国の重要判決(簡略版)
高石 秀樹[タカイシヒデキ]
著・文・その他
内容説明
見やすい2色刷り!依頼者に有利な裁判例を迅速に導き、裁判所の判断を事前に予測する。1,200件の厳選した特許裁判例を、論点毎に勝/負で分類。各裁判例の要点、有利・不利、重要度を表示。
目次
特許法36条4項1号(実施可能要件、委任省令違反)“勝訴事案”
特許法36条4項1号(実施可能要件、委任省令違反)“敗訴事案”
特許法36条6項1号(サポート要件)“勝訴事案”
特許法36条6項1号(サポート要件)“敗訴事案”
特許法36条6項2号(明確性)、PBPクレームを含む“勝訴事案”
特許法36条6項2号(明確性)、PBPクレームを含む“敗訴事案”
旧特許法36条6項5号(クレームの記載要件)“勝訴事案”“敗訴事案”
補正(、訂正、分割)における新規事項追加、「除くクレーム」とする補正・訂正・分割“勝訴事案”
補正(、訂正、分割)における新規事項追加、「除くクレーム」とする補正・訂正・分割“敗訴事案”
訂正における「誤記・誤訳の訂正」(拡張、実質的変更)(特許法126条4項)“勝訴事案”〔ほか〕
著者等紹介
高石秀樹[タカイシヒデキ]
弁護士・弁理士。東京工業大学工学部卒業。東京工業大学大学院。理工学研究科精密機械工学専攻工学修了。司法試験合格(2000年)。司法修習終了(2002年)。弁護士登録(所属第二東京弁護士会)(2002年)。中村合同特許法律事務所入所(2002年)。弁理士登録(2005年)。デューク大学ロースクール、法学修士(LL.M.)(2010年)。米国カリフォルニア州弁護士(2011年)。米国パテント・エージェント試験合格(2011年)。中村合同特許法律事務所パートナー(2014年~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。