出版社内容情報
意匠の実務を俯瞰して、平易にコンパクトに解説。日本文と英文とを二段で表記した稀有な書。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
意匠登録出願の国際化に対応するため、日本文と英文とを二段で表記した稀有な書!
意匠の実務を俯瞰して、平易にコンパクトに解説した一冊
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本書は、単純な辞典ではなく、意匠権の取得手続と侵害訴訟の流れにそって基本となる文書を対訳で紹介した内容であります。通常の辞書と異なり、流れに沿って記されているので、通読に難くなく、一挙に数時間をかけて読み通したり、通勤途上等のすきま時間を活用したりしながら、一冊で意匠に関する基礎となる語彙力を増やすことができる一冊です。
意匠の解説本に英文が添えられているものは、あまり見受けられません。日本文と英文とを二段に表した稀有な本書を有効に利用していただければ幸いであります。
第1部 意匠権取得の概要
第1章 意匠登録制度は何のためにあるのか
? デザインには工業製品の需要の増大を図る機能がある
? ブランドデザインに対する経産省の検討
? 意匠法の目的
? 意匠の保護
? 意匠の利用
第2章 意匠の定義
? 意匠法上の意匠
? 物品
? 形状、模様若しくは色彩又はそれらの結合
? 視覚性
? 美感性
? (物品の部分を含む)
? (八条は除き)
? 物品の操作の用に供される画像
第3章 意匠登録の要件
? 主体的要件
? 客体的要件
工業上利用することができる意匠
新規性
完成品と部品
新規性喪失の例外
新規性喪失の例外の手続規定
創作非容易性(創作容易でないこと)
後願意匠登録排除効
意匠登録を受けることができない意匠(不登録事由)
意匠審査基準
? 手続的要件
先願主義
同日出願
先願の地位を有する出願
先願の地位を有しない出願
先出願による通常実施権
完成品と部品の間での先願主義
全体意匠と部分意匠との間での先願主義
一意匠一出願の原則
第4章 意匠法特有の制度
? 部分意匠の制度
物品の部分に係る意匠も保護対象となった
部分意匠で初めての侵害判決例で、意匠権侵害を肯定した例
部分意匠の図面についての改定
部分意匠の意匠登録出願の願書
部分意匠の図面の作図
部分意匠の効力
? 関連意匠制度
関連意匠制度の意匠権の効力が及ぶ範囲
関連意匠の効力範囲を示した図
関連意匠の意匠登録出願の願書の記載
関連意匠の登録事例
関連意匠制度と従来の類似意匠制度
関連意匠に特有の登録要件と効果
関連意匠特有の制限規定
? 秘密意匠制度
秘密意匠制度
秘密意匠制度を採用した理由
秘密意匠の出願手続き
秘密意匠の設定登録
秘密の解除
? 組物の意匠制度
組物の意匠の統一性
組物の意匠の登録要件
組物の意匠の意匠権の特徴
組物の意匠出願
? 動的意匠制度
動的意匠の構成
動的意匠の出願
第5章 意匠の同一・類似
? 意匠の同一・類似は重要な概念
? 意匠および物品の同一性
意匠の同一
物品の同一性
物品の形態の同一性
? 部分意匠の同一性
? その他の同一性判断要素
? 意匠の類似・要部
美感性基準説
混同性基準説
形態性要部基準説
創作性基準説
高田先生が示されている、混同性基準説による「意匠の類似」の考え方
? 部分意匠の類否判断
第6章 登録までの手続き
? 審査主義
? 意匠制度特有の手続き
? 出願手続きの書類
願書
図面
図面の代用
特徴記載
? 手続きの補正
補正のできる時期の制限
内容による制限
? 意匠出願の分割
? 意匠出願の変更
? 出願の審査
方式審査
実体審査
? 早期審査制度
? 権利取得
設定の登録
意匠公報に掲載される事項
登録料
意匠権者の義務
第7章 意匠権
? 意匠権の存続期間
? 意匠権の移転
? 意匠権の共有
? 意匠権の効力
独占的効力
判定
排他的効力・差止請求権
損害賠償請求権
消尽説
? 意匠権の効力の制限
公益上の理由
他人の権利と利用・抵触関係にある場合
実施権がある場合
再審により回復した場合
? 権利の消滅
第8章 審判
拒絶査定に対する審判
補正の却下の決定に対する審判
意匠登録無効の審判
再審
罰則
第9章 審決取消訴訟
第10章 意匠の出願戦略
関連意匠と部分意匠の利用
関連意匠の出願戦略
意匠と商標
意匠と美術の範囲に属する著作物
意匠と実用新案
第11章 意匠権の侵害
? 意匠権者と専用実施権者は排他的独占権を有する
? 意匠権侵害訴訟
侵害差止請求訴訟
損害賠償請求訴訟
侵害差止仮処分の申立て
信用回復措置請求
刑事責任の追及
? 損害賠償請求の消滅時効
? 不当利得返還請求権
第12章 侵害事実に対する警告
内容証明郵便
警告書
警告書を受けた場合の対応
警告後の交渉
訴訟の回避
第13章 意匠権侵害訴訟の手続き
提訴
裁判管轄
裁判における審理の進め方
インカメラ手続き
審理の進行スケジュール
被告の対応
弁理士作成の鑑定書
自白と自白の擬制
侵害論と損害論
意匠権侵害訴訟と無効審判
第2部 意匠の国際登録制度
? ハーグ協定加入
? ハーグ協定活用のメリット
? ハーグ協定に基づく意匠の国際出願
? ハーグ出願の出願人
? ハーグ出願
? ハーグ出願の効果
? ハーグ出願の出願日と国際登録日
? ハーグ出願に必須の添付書類、記載事項
? ハーグ出願の国際事務局への送付
? 国際事務局の方式審査
国際公表
指定締約国における実体審査
?? 国際登録簿
?? 国際登録の存続期間
倉内 義朗[クラウチギロウ]
著・文・その他
内容説明
意匠登録出願、審査・審判、権利化、侵害、国際意匠登録出願などを俯瞰して、平易にコンパクトに説明。意匠登録出願の国際化に対応するため、日本文と英文とを二段に表した。
目次
第1部 意匠権取得の概要(意匠登録制度は何のためにあるのか;意匠の定義;意匠登録の要件;意匠法特有の制度;意匠の同一・類似 ほか)
第2部 意匠の国際登録制度(ハーグ協定加入;ハーグ協定活用のメリット;ハーグ協定に基づく意匠の国際出願;ハーグ出願の出願人;ハーグ出願 ほか)
著者等紹介
倉内義朗[クラウチギロウ]
弁理士。1946年生まれ。関西大学法学部法律学科卒。北海道大学大学院法学研究科修士課程修了。元吉備国際大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。