感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Isamash
14
2015年8月に中日新聞文化部に赴任した岡村淳司編著の2018年出版書。2015年秋藤井聡太は奨励会三段に昇格。彼の快進撃も書かれてるが天才とされる棋士が生まれた土壌を丹念に取材。板谷四郎・進親子棋士を中核として発展も進急逝もあり苦闘する東海棋界。その中で将棋教室を守り子供達への将棋普及に尽力し更に将棋連盟東海研修会を発足発展させ棋士育成環境を作ってきた無名の人達の思い・情熱に光が当てられていた。板谷一門の棋士小林健二、杉本昌隆、石田和雄にも取材。彼らの元から次担う佐々木勇気、三枚堂達也、藤井聡太が輩出。2021/12/10
緋莢
13
図書館本。藤井聡太の幼少時代から、最年少プロデビュー、連勝記録更新など、その軌跡を書いています。藤井聡太関連の本を何冊か読んでいるので既に知っている情報も多かったですが、東海地方で教室を開くなど、普及に力を入れていた板谷四郎と進の話など、上手く織り込んでいました。藤井聡太の番組を撮ったテレビマンの話の中で、豊島将之の映像を数多く撮っていたが「豊島がタイトルを手にする日はなかなか訪れなかった」とありましたが(続く 2019/03/07
ラッキー55
9
読了。藤井七段関係本9冊目。今まで読んだ本 には紹介されていない人物やエピソードが数多 く紹介されているので、とても新鮮だった。 これは彼の地元の中日新聞社の出版だからか? このような関係者の情報が多いと思いきや、 藤井七段本人のインタビューや師匠の杉本七段 と石田九段(若手有望棋士を数多く輩出している) との対談、或いは将棋の棋譜に基ずく、王位戦 予選の藤井七段自戦記等、これも今までにない 内容で楽しく読めた。2018/09/11
kenitirokikuti
7
図書館にて。2018年刊行。中日新聞文化部記者による夕刊の連載記事をまとめたもの。2024年に連盟は創立100年だそうな。関東大震災後に在京団体が合併したのが1924年。そういや、文藝春秋社と日本共産党も約100周年か▲奨励会の一つ下、研修会もながらく東京•大阪のみであったが、新たに名古屋に成った。現在、北九州、仙台、札幌にもある▲将棋教室にて、藤井は最初に所司 和晴『【決定版】駒落ち定跡』を、続いて『羽生の頭脳』を与えられたそうな2022/07/17
由良のと
5
2018年の出版。タイトル通り「頂」へ駆けあがった藤井棋聖。将棋の一門というのは本当に家族のような絆があり、その背景も知れたのでとても良かったです。家族の支えや良き恩人との出会い、本人の好きなものへの愛情と努力の大きさが結実したのだと感じました。今回の棋聖奪取は彼が目指す真の頂までの通過点であり、これからもたくさんのドラマ・素晴らしい将棋が楽しみです。2020/07/20