新人物文庫
新選組始末記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 621p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784806148098
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0121

内容説明

『新選組始末記』は、大正から昭和にかけて、元隊士をはじめ壬生周辺の古老や子孫に取材を重ねた子母澤寛が、収集した史料や聞き書きをもとにし、全身全霊をこめて最初に書き上げた歴史ノン・フィクションである。新選組が結成されて百五十年。新選組と隊士たちを研究するうえで必携の基本文献として読みつがれてきた古典が、初版本の総ルビを再現し、小説のように読み易くなってよみがえる。各タイトルごとに最新研究をもとに史実に関する解説を付し、巻末付録に西村兼文の『新撰組始末記』を収録した決定版!

目次

近藤勇の道場
勇の家、歳三の家
清河八郎策動す
八郎の腹の中
老中板倉周防守
木曾路を行く浪士隊
祐天仙之助
水府脱藩芹沢鴨
壬生の屯営
憤然袂をわかった勇の一味〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

88
新選組ファンとしては必読の本だと思いました。元隊士や壬生周辺の人々に取材を重ねて書き上げたというだけあり、新選組についてかなり詳しく書かれています。各章毎に詳しい解説もあるので、新選組の歴史を知っていても改めて新選組について見直すきっかけになりました。新選組を知らない人にもわかりやすい工夫だと思います。巻末に西村兼文氏による『新選組顛末記』が掲載されていますが、アンチの立場なのが興味深いところでした。新選組を見る上での原点とも言える1冊です。2016/12/17

アイシャ

27
本書は昭和三年に出版された作者の作品に、総ルビや解説を加えてかなり読みやすくなっている。文庫版なのに字も大きめでありがたい。作者は歴史を書くつもりはないということで、ノンフィクションといっても分かりやすく書かれていると思う。作者の祖父が彰義隊の生き残りであったことから、『生まれながらにして往時の残火が点っていた』とのこと。当時まだ当事者周辺から直接話を聞くことのできる時期だったらしく、様々な人物からの取材や文献をもとに書かれていて実に生々しい。興味を惹かれるエピソードが多々あった。作者の小説も読んでみたい2023/09/19

黒猫

14
新撰組を知るなら読まなければならない。というより、いろいろ新撰組の本を読んでたどり着いた本。著者が新撰組の研究の第一人者であるなら読まないと。内容は、新撰組の歴史を知っていればおさらいになるし、新撰組をこれから知りたい人にもこれでわかる。新撰組組織に至るまでの噛ませ犬のような扱いを受けている清河八郎の真の姿がわかって新鮮だった。それから、伊東甲子太郎の傑物ぶりにも関心した。伊東甲子太郎が粛清されなければ明治に名を残す人間になっている気もした。そういった才能も新撰組の敵といち早く見抜く土方さんもすごいわ!2016/07/25

mawaji

8
西村兼文「新撰組始末記」は新選組に対するもうひとつの真実なのかもしれませんが、史実にある新選組の真実の事実を淡々と列挙する子母澤版「新選組始末記」は、巻頭にある「歴史を書くつもりなどはない」という一文とともに西村版に対して反証を挙げながら纏め上げられた熱い厚い一冊。新選組関係者の生き証人のコメントなどたいへん興味深く、中でも会田雄次の祖母が語る隊士たちのエピソードが特に感慨深く感じられました。書簡、信書などの候文の引用文に読み下し文のルビがふってあるのもまたありがたくも理解を深めるのに大いに役立ちました。2018/05/07

田中峰和

5
元幕臣の子孫、子母澤には新選組への愛が感じられる。付録の西村兼文著「新撰組始末記」がアンチの立場なので読み比べると面白い。昭和の初めに発行されただけに、生き証人たち幼少時の記憶、一次情報が随所にみられる。人は見たいものだけを見るように、立場によって異なる証言をするのもよくわかる。ブームの火付け役となった司馬作品も二次情報としてこの作品を引用していたが、その後も多くの作家が子母澤作品を大いに活用。副題のとおり、新選組研究の原典なのだ。与力の内山彦次郎の暗殺など新選組に不都合な件も記録され、ルポとしても貴重。2018/09/29

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