内容説明
『秀吉』では竹中直人の「すし食いてぇ、天ぷら食いてぇ」のアドリブで綿密な台詞考証が吹っ飛び、『功名が辻』では脚本家の強い要請でしぶしぶ認めた本能寺での銃撃戦にたくさんのお叱りを受けるなど、いまだから話せる時代考証失敗談などの三つの大河ドラマの制作秘話を披露。本書を読めば大河ドラマを見る楽しみが倍増します。
目次
第1章 ドラマ性か?史実か?―悩める時代考証
第2章 フィクションと史実の落としどころ
第3章 ドラマ化とは歴史を再現することだ
第4章 ドラマの華・合戦シーンとの“戦い”
第5章 最新の研究成果をドラマに生かす
エピローグ 三つのドラマをふりかえって―いまだから話せる時代考証失敗談
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。静岡大学名誉教授。専攻は日本中世史。文学博士。NHK大河ドラマ『秀吉』『功名が辻』『天地人』の時代考証など、テレビ界でも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tomi
31
これまでに多くの大河ドラマの時代考証に携わってきた著者のウラ話(「麒麟がくる」の考証も著者だったが、以前の著作なので2009年度の「天地人」まで)。最新の研究成果もふまえて正確を期したい著者と、史実と違ってもドラマを面白くしたい製作者。時には原作者の意向も絡む。製作者との行き違いから放送を見て唖然とする事もある。史実と違うと言うクレームがかなり来るようだが、そもそも史実に忠実にとお歯黒やなんば歩きを採用したら現代人には異様に映る。どこまでを認めるかという擦り合わせには苦労するようだ。2021/02/10
邑尾端子
7
大河ドラマの時代考証の実態がわかる本。歴史ドラマもフィクションとして楽しむ心の余裕は持ちたいところだが、たまに「小和田先生が考証についていながら何故こんなことに…」と呟きたくなることがあるのも事実。そんな視聴者の疑問に対して「わかってるよ、わかってるよ、わかってるんだけど仕方ないじゃん!」という小和田先生の叫びが聞こえてきそうである。歴史ドラマに出てくる架空の文書も考証担当が作っているというのは純粋にへえーと思った。2014/08/18
kawasaki
6
天地人(09年)まで3作担当後の大河ドラマ考証体験談。やりすぎても緩めても、それどころか「制作側に意見が採用されなかった」でも批判される「時代考証」という難儀な役職。制作側からの大森洋平『考証要集』や、過剰な時代考証重視が時代劇衰退の一因と主張する春日太一『時代劇はなぜ滅びるのか』とを併読すると、バランスの難しさを窺える。歴史学者の立場で大河に関わった面白い体験談や弁明、興味深い裏方紹介ではあるけれど、歴史ドラマ制作にとって考証とは何かといった「時代考証論」まではいかないのが少々残念。2020/05/24
maito/まいと
5
大河ドラマという、大変重みのある番組の裏事情を垣間見える一冊。大河‘ドラマ’、だからフィクションは許されないの?と思ってしまうが、細かい設定に指摘がくるほど影響力のある番組、史実を忠実に再現することも求められているのだなあ、と実感。随所に歯切れの悪い文章があるのも無理ないのか(笑)2010/03/28
しばわんこ
4
歴史学者の小和田哲男さんが、大河ドラマの時代考証の苦労話(ボヤキ?)を語っている本。 大河ドラマは、史実を基に描いたフィクション。史実と言ってもハッキリわからないことが多かったり、後の研究で通説が覆されることもよくある。物語性を重視する番組サイドとのやり取り。史実と違うというお叱りや武将の地元からの不満など。大河ドラマの描かれ方で一般的な人たちの歴史の認識が変わってしまうこともある。大河ドラマの影響力の大きさを感じた。時代考証の仕事というのは本当に大変と思う一方、大河ドラマ制作の舞台裏がわかるのは楽しい。2022/02/15
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