出版社内容情報
マラソンの谷口浩美や宗兄弟、柔道の篠原信一など、戦後22名のオリンピック選手を送り出した旭化成の運動部。その強さの秘密はどこにあるのか。企業スポーツのあり方を考える一冊。
内容説明
旭化成の運動部のモットーは「よき社会人たれ、よき企業人たれ、そして、オリンピックの勝者たれ」ということだが、なぜ、旭化成の運動部はこのように強いのか、長年、不思議でしようがなかった。今回、どのようにして強い選手をつくるのか、「人材育成」という観点から、同社の運動部を分析してみた。すると、感動的なドラマがいっぱいあった。
目次
第1部 企業スポーツも選択と集中の時代(王者のモットー;職場の英雄たれ ほか)
第2部 「シンキング柔道」で黄金期を迎える―上村、篠原、中村三兄弟(夜の練習のあと、会社の残業!;「シンキング柔道」の誕生 ほか)
第3部 日本リーグで奮戦するバレーボール部―金、銀、銅メダルと南兄弟(ミュンヘンの奇跡;コートで泣いていない! ほか)
第4部 宗兄弟で見事に咲いた陸上競技部―谷口、森下、宮原に続く選手群像(第一期黄金時代と新たなる出発;「練習世界一」を目指した宗兄弟 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つちのこ
2
旭化成では、スポーツ選手である前に「よき社会人であれ、よき企業人であれ」というスローガンがある。現役を退いた選手たちも、会社に残って仕事を続けることができる。会社の仕事ありきで、その上に部活動としてのスポーツが存在しているのだ。そして選手たちは、自分たちの名誉以上に会社の名誉を背負って試合をする。帰属意識が並みではない。愛社精神という言葉も死語になりつつあるが、旭化成にはそれがある。…本書をどう読むか。経営者や管理職がビジネス書として読むと、目からウロコが落ちる面白本であるに違いない。(2000.11記)2000/11/30