内容説明
永らく復刊を望まれた第一詩論集『もどき招魂』、著者の俳句受容史と近・現代俳句の超克とを重ね、いまや新古典として必読の『聲前一句』に、生成する俳句を論じ、読者に「なぜ俳句なのか」と真の問いかけを突きつけた『海辺のアポリア』。以上既刊三冊に加え、あらたに未刊評論三十八篇を収録。安井詩論、俳句思想の全貌がいまここに明らかとなる。
目次
第1章 もどき招魂(もどき招魂―俳句にとって自然とは何か;間の思想―俳句の行方 ほか)
第2章 聲前一句(其角;大岡頌司 ほか)
第3章 海辺のアポリア(海辺のアポリア―なぜ俳句なのか;渇仰のはて―俳句の文体と構造 ほか)
第4章 拾遺篇(鳥貌の時、幼年のための囲繞;間の喘ぎ―もうひとつの俳句、的肉体への接近 ほか)
著者等紹介
安井浩司[ヤスイコウジ]
昭和11年(1936)秋田県能代市生れ。十代より作句を始め、永田耕衣「琴座」、高柳重信「俳句評論」、俳句同人誌「ユニコーン」等に同人参画。同行の大岡頌司、河原枇杷男とともに戦後新世代の新しい俳句の実践を推し進めてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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