内容説明
モダン都市の下に疾走する新興俳句、反近代の「ホトトギス」俳句、疾風怒涛の戦後俳句。そして性役割と性別を視点とした女性俳句の特質と変貌。現代俳句の表現史上の成果を文学性、実証、批評精神に立脚して論及する詩魂溢れる論考集。
目次
「モダン都市」を視点とした現代俳句史の起点について
新興俳句の精神とその系譜
戦争俳句の認識と表現史上の遺産―何を、どう詠んでも表現結果次第
新興俳句運動と俳句弾圧事件―暉峻康隆氏の「芭蕉無季発句説の行方」を正す
高浜虚子の俳句・俳句観・人生観
芥川龍之介の俳句と俳句観
高屋窓秋の軌跡
飯田龍太の俳句の特色―感性の俳人から共生の世界へ
三橋敏雄の俳句的遺産
現代俳句の展開―昭和一桁世代俳人が生み出したもの〔ほか〕