感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
61
19世紀、フランスの画家ギュスターヴ・ドレの挿絵の、ポオの短編。 1881年心臓病を患っていた母親が亡くなると、母親を恋人のように愛していたドレはこの死を非常に悲しみ、孤独の中でポオの『大鴉』の幻想的な魅力に取りつかれていったが、ドレが『大鴉』のために描いた26枚の挿絵は、生前に発表されることはなかった。愛しい恋人を亡くし深い悲しみに沈んでいる青年の部屋の窓を叩き、入ってきた大鴉に、青年は託宣を聞くかのように問い掛けるが、鴉は「またとなけめ」と答えるのみ。鴉の闖入に怯え、その答えに戦く青年に、⇒2022/07/13
∃.狂茶党
17
日夏耿之介の翻訳全文と、ドレの挿画に合わせた抜粋による絵本のようなバージョンが併録されている。 正直、全訳した本文に、ドレの絵を挟めば良いのではないかと思う。 日夏による訳文は、今日なんと読むのかよくわからない部分が多いので、総ルビにして欲しかったし、いっそ旧かな旧漢字でも良かったのではないか。 本書は、ドレの挿絵を楽しむ本であると思われる、帯に名はあるものの、クレジットにドレの名もきちんと表記して欲しい。 2023/07/23
relaxopenenjoy
6
先日のポー傑作集に続き、ポーの大鴉(おおがらす)。世界でも有名な詩の1つだそう。原文は、韻を踏んだり、旧約etcへのオマージュが盛り込まれているらしい。訳は日夏耿之介。雰囲気あり耽美だけど、漢字は旧字体だし、正直、意味がほぼ分からなかった。Nevermore...またとなけめ。ネットで色々な対訳が読めたので、ようやく意味がわかった。挿絵はギュスターヴ・ドレ(仏1832-1883)。メモ:風流滑稽譚(バルザック)(1855)挿絵 ほらふき男爵 挿絵他。2023/04/13