目次
蛇行
懸想文
さよなら少女
十三大橋
喜連瓜破
作法
熱の花
聖夜
春とチャッピイとおかん
息子よ〔ほか〕
著者等紹介
辰巳泰子[タツミヤスコ]
1966年、大阪府生まれ。十三歳から短歌を作り始める。1990年、第一歌集『紅い花』(砂子屋書房)にて第三四回現代歌人協会賞。「平家物語」を大阪弁で戯曲化、朗読の活動もおこなう。短歌結社「月鞠の会」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
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#辰巳泰子 #短歌 朝ぼらけ袋小路のその下を蛇行し急ぐみずの在りたり 叱られてあの絵の中に入りたい雨降りこめる掛け軸の絵の いまだ言葉に感じやすくて穂をぬらしけぶり増されり吾亦紅の雨 喧嘩して灰皿のない乙女駅 欄干に腰かけてみずを聴く ぬばたまの川は鏡の街あかり一度なければに度もなき逢い 絶望を描いて仕事にしなさんな川はあしたもながれてゆくし うつむきて紅葉のみずを観てばかり空のあおさが匂い立つ日に おかあさんの愛の理想は縁側で、いつ、いつの日にかいっしょにお茶を2016/06/24