出版社内容情報
小山内美智子[オサナイミチコ]
杉本裕明[スギモトヒロアキ]
内容説明
足指で紡いだひらがなだけのラブレターが人々の心を動かした。
目次
序章 四一年目の社会運動(札幌いちご会が誕生して四〇年に;ひらがなタイプライターが私を育ててくれた ほか)
第1章 毎日のケアとヘルパーさんとの付き合い方(朝のケア;食事 ほか)
第2章 これまでの人生、伝えたいこと(未熟児で生まれて;人生を変えた人たちとの出会い ほか)
第3章 これからをどう生きるか(泣き出した女子生徒;共に学びあう ほか)
終章 小山内美智子とその時代(自立生活を始めた小山内さんに会った;障がい者の人権は無視されていた ほか)
著者等紹介
小山内美智子[オサナイミチコ]
1953年、北海道和寒町生まれ。脳性まひによる障がいがあり、1977年に介助を必要とする人の自立生活を支援する「札幌いちご会」設立、現理事長。1985年、長男出産。2000年、身体に障がいを持つ人が、自立生活体験ができる施設「社会福祉法人アンビシャス」開設。前総合施設長。福祉ホーム、デイサービス、相談室、ヘルパー派遣事業を展開。2008年悪性リンパ腫と判明するが完治し、宮城大学や北海道大学などで講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あじ
46
『障がい者のことは障がい者でなければ分からない』約四十年に渡って札幌で障がい者運動を引率してきた小山内さんは、自身が脳性まひを患う女性だ。ケア付き住宅での自立生活を目指し、仲間と共に一億円の寄付金を募り実現してきた。本書では活動の軌跡に触れつつ、生い立ち、結婚、出産、そしてヘルパーとの関係作りにまで言及した手記である。障がい者の人権を一市民として勝ち取ってきた「小山内さんの声」は、北の大地の防風林となり障がい者を力強く支えていくだろう。福祉の現場で働く人々に対しても感化を与える書籍だ。【2017年刊】2017/03/27
南
24
介護職員としての立場から、『歯磨きの介助がうまい』か下手か、をみられていることが新鮮でした。私はどこにアンテナが反応しているんでしょう(苦笑)。 何かと理由をつけては『無理、出来ない』と思ってしまいがちだけど、失敗してもいいからやってしまうという行動力、すごい。 障害者と健常者が溶け合って生きていく社会が日本でも実現したら素敵✨。できることをやりたい。2018/10/07
Koji Takahashi
7
【世の中を動かすエネルギー】 私は社会福祉士養成通信講座を受講中である。通信講座とはいえスクーリングや実習がある。先日のスクーリングは実習先について学ぶことがテーマだった。今まで関わったことが無い身体障害者が多くいる施設で実習することになり、極めて初歩的な現場と職種についてのテーマについて準備することになった。その際に講師より勧められたのが読むきっかけである。2018/08/23
しげパレード
3
脳性麻痺の障害を持ち北海道で障害者自立支援活動をおこなっている著者の本。これまでの活動記録の面が大きい一冊。一昔前は障害者周辺での人権軽視が蔓延してたんだなあ。こういう人達の必死の草の根運動で今の社会があるんだと実感できる。2017/02/27
myon
1
へこたれない強さに元気づけられます。2017/05/29