内容説明
「学問体系の範囲と対象認識」「戦前と戦後の連続・非連続」「権力と社会事業」。社会福祉の基本的な性格と存立の根拠、歴史的な展開過程について、新たな枠組みの構築を試みる。
目次
テーマ1 社会福祉学の範囲―社会政策、ソーシャルワーク、社会福祉の境界(社会福祉学の二つの態度―媒介と超越について;社会福祉学の範囲とソーシャルポリシ)
テーマ2 社会福祉学の対象認識―三浦のニーズ論と岡村の主体性論の可能性(社会福祉学における対象認識の固有性;社会福祉における対象認識について)
テーマ3 戦前と戦後の連続・非連続(福祉史における戦前・戦時・戦後―現代の枠組みとその課題;社会事業はどのように体系化されてきたか―「学」と「ケースワーク」の戦前・戦中・戦後)
テーマ4 権力と社会事業―植民地社会事業史の視点から(社会的排除の歴史について―植民地社会事業史の視点から)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
13
社会福祉学を取り巻く問題について、対論という形で編集された本です。1巻目は原論・歴史が取り上げられています。全体を通しては僕にとって難しい本でした。社会福祉の対象について、ニード論と主体性論で対論がされています。僕は、どちらも学ぶべき点はあると思いますが、なぜ政策論からの主張が限界にきているとされ取り上げられなかったのかは残念でした。また歴史では、戦前と戦後の連続性と非連続性が問題として取り上げられていました。様々な捉え方があるのだと思いますが、単純の捉えてはいけないと学ぶことができました。2015/01/07