内容説明
認知症の原因疾患の一つアルツハイマー病。記憶などの脳機能が障害されていく難病で、有効な治療法はなく、高齢化の進展による患者数の増加が社会問題となっている。それが最近、画期的な新薬登場への期待が大きくなってきた。脳細胞にできた老人斑を消し去ることで病気の進行を食い止めるだけでなく、発症前に服用すれば予防効果も大きいといわれるワクチンだ。世界中で開発競争が繰り広げられるなか、その最前線にたつ著者が、研究・開発過程とその効果を解説する。
目次
第1章 アルツハイマー病の臨床(アルツハイマー病の中核症状はもの忘れ;行動心理学的症状 ほか)
第2章 解明されてきた発病のメカニズム(アルツハイマー病の発見;アルツハイマー病とアルツハイマー型認知症 ほか)
第3章 ワクチン療法の発明と予期せぬ副作用(アミロイドで免疫する;ワクチン療法の発明 ほか)
第4章 安全なワクチン開発と製品化への課題(抗体療法;経口ワクチン ほか)
第5章 今からできる認知症の予防法(危険因子を排除する;抑制因子を活用する ほか)
著者等紹介
田平武[タビラタケシ]
国立長寿医療センター研究所所長。九州大学医学部卒。米国保健研究所(NIH)に留学後、国立精神・神経センター疾病研究部長などを経て、2004年3月から現職。アルツハイマー病の研究が中心(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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