内容説明
性が人間にとって基本的な生きるエネルギーであることは多くの人が認めるところです。精神分析を創始したフロイトは、「生の本能はエロス、性的なエネルギーである」と言っています。これは高齢者といえども同様で、性は高齢者にとってもQOLにかかわる大切な事柄です。高齢者のケアに携わる者は、性についての視点をきちんともち、性にかかわる出来事にどのようなケアをすべきか、日頃から考えておく必要があるでしょう。特にホームヘルパーは老人ホームなどの職員より難しい状況におかれ、難しい対応を迫られます。その意味でできるだけ多くのヘルパーさんに本書を読んでいただきたいと思います。そして、本書の考え方に対して皆さんの経験やご意見をお寄せいただき、皆さんとともにコンセンサスの得られる考え方や対応を構築していきたいと考えています。
目次
1 こんな時はあなたならどうしますか?
2 老いても性は枯れない
3 高齢者の性の実際を知る
4 高齢者にとって性のもつ意味とは―事例を通して
5 その時、ホームヘルパーは…
6 対応を考えるうえで知っておきたいこと
7 具体的な対応方法
8 ホームヘルパーに求められるもの