内容説明
本書は、自分自身が一現場人(実践者)として優れた老人ケアを行っているだけではなく、そうしたケアを確固たるものにするための施設(ホーム)づくり、地域づくりに励んでいる方々による執筆。介護現場にあって展望を見出せず、悩みながら働いている職員の方々に、さらには、情熱や意欲を持ちながらも福祉現場に出ることに勇気が持てずにいる学生のみなさんや現在の老人施設にあきたらない思いを持っている方、どのような施設をつくり、どう運営すればよいか悩んでいる行政関係者や施設長の方々に。
目次
第1章 小規模多機能型老人ホームの挑戦
第2章 老人ホームとノーマライゼーション
第3章 痴呆性老人とデイケア
第4章 老人ホームと地域福祉
第5章 老人ホームと利用者の権利
終章 二一世紀に求められる老人ホーム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayano
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退職された方にいただいた本。介護保険法成立の前年に刊行されている本なので、今とは制度も施設も随分と構成が違う。慈善に頼る割合と、措置制度が色濃く残る時代から今の介護保険制度に繋がっていく過渡期の施設内の様子が垣間見られる内容だった。排泄援助でグローブをつけることで、人を対象としていることへの意識の薄れみたいな指摘があるけれど、感情論寄りだなぁとちょっとひいた。清潔・不潔の区分はもちろん、援助者を危険から守ることなど捉えている視点が看護と違うのか、本著内の主張なのかちょっとモヤっとした。2024/09/07